ムロツヨシの千両役者ぶりを内田英治監督が絶賛「『Iターン』を見れば、ムロさんが“本物”だと分かる」
ムロツヨシが不幸のどん底に陥ったサラリーマンを演じる「ドラマ24『Iターン』」(毎週金曜夜0:12-0:52ほか)が、テレビ東京系ほかで放送中。
広告マン・狛江(ムロ)が、思わぬトラブルから対立する二大ヤクザの岩切(古田新太)と竜崎(田中圭)の間で右往左往する本作は、SNSでも「狛江がかわいそうなのに面白い」「古田新太のハマりっぷりがすごい」「竜崎の色気がはんぱない」など盛り上がりを見せている。
今回、主演のムロと、全話の脚本と演出を担当した内田英治監督のスペシャル対談が実現。撮影現場の様子や互いの印象、ムロの細かいこだわりなどをたっぷり語ってもらった。
ドラマ24枠は“映画とテレビの間”のイメージ
――内田監督は、本作のお話を聞いた時の印象を教えてください。
内田:これまでテレビドラマをほとんど撮影したことがなかったので、声を掛けていただいたときに、「僕そんなにテレビ詳しくないですけど、いいですか?」と聞いたくらいです。ドラマ24枠は、これまで数多くの映画監督が手掛けていますので、“映画とテレビの間”のようなイメージがありました。何でも挑戦できそうだと感じたので、ぜひやってみたいと答えました。ドラマ24でいうと「勇者ヨシヒコ」(2011、2012、2016年)シリーズは見ていました。
ムロ:え、一番見なくていいやつですよ(笑)。
内田:(佐藤)二朗さんとご一緒したことがあったので見ていました。
――ムロさんは、監督の映画作品を見て、本作の撮影がワクワクしたと以前おっしゃっていましたね。
ムロ:内田監督は、人間関係や背景をしっかり描いた作品が多いです。撮影にあたって、リハを何度も行い、出演者の方々との関係性を築いていると聞きました。
本作でリハを重ねる時間は多くなかったですが、古田さんと僕とで共通意識がありまして。2人とも役作りじゃなく、狛江と岩切の関係性や会話が成立するかどうかを大切にしていました。会話を成立させないと、脚本に失礼、演出に失礼なので、その点を大事にできた現場でした。