「ヘドウィグ―」出演の女王蜂・アヴちゃん「すさまじいものを見せたいと思います」<インタビュー>
「ヘドウィグ-」の舞台版は特に戦いだと思う
――中さんのイツァークはすごいなと感じられて、アヴちゃんはイツァークをどのように演じていきたいですか?
浦井さん演じるヘドウィグが、歌っているときに「私より目立たないで、本当にやめて」っていう気持ちになってほしい。「本当にやめて、邪魔、(私の存在を)食わないで!」みたいな。
押しのけて歌うシーンがあるけど、例えばイツァークが“プリプリ”って、調子乗って歌ったのに対してヘドウィグが「あんた調子乗んじゃないわよ」って…。かわいく言う、というより「ガチじゃん!」みたいな。
「本当にやめて!」っていう2人をやれたらなと。浦井さんも手練ですし、絶対的なものがあるので、そう思ってもらえるようにガチでいきたいと思います。
――戦いですね!
本当に戦いだと思う! 「ヘドウィグ―」の舞台版は特に。 “ドラマ”っていうのを持ち込めるように頑張りたいです。
――令和元年に、この作品を上演するに当たり、作品に対してどう思いますか?
一種、古典的でクラシックな作品だと思っています。
例えば、(性転換手術をして)1インチ残ってしまう手術なんて今の時代ではあり得ないし、ベルリンの壁崩壊も40、50代の人からすると戦慄だったと思うんですけど、今の10代から30代の人たちにはピンとこないニュースだと思うんです。
感情移入とはまた違ったところだと、ジェンダーとか国籍も生まれも年齡も関係ないというのが、今はもう普通ですよね。
それがいいとか悪いかじゃなくて、「これでいいですよね!?」みたいな空気になっている今、「ヘドウィグ-」をやるということは、とても挑戦的なことだと思うし、そういう意味で試される、実力が分かる作品なのかと思います。
共演する浦井健治の印象とは…
――あらためて浦井健治さんについて、共演されるお気持ちを聞かせてください。
仲良しになれると思います。私たちのライブに来てくださったこともありますし、私も以前から見ているので。
ただ、「ヘドウィグ―」をやる上でたぶん本当に嫌いにならないと駄目だから、仲良しなんだけど役になった瞬間に、好きと嫌いが持てるように頑張りたいと思います。
――浦井さんご自身の印象はどうですか?
すごく、好青年で、いくつか分かんない方(笑)。
私年下なんですけど、私の方が年上に見える、私の方が老けて見えちゃうと思う。浦井さんは、顔かわいいし、“ぷり”ってしててかわいい方ですね。
――まだ、顔合わせがこれから(※取材時)ということですが、他の共演者の方の印象はありますか?
キーボードの(大塚)茜さんは、前作(ロッキー・ホラー・ショー、2017年)でもご一緒してて、すごくハートが通じる人なので、すごくうれしいですね。
自分というものが求められるというか、底力を出さないとうそになるから頑張っていきたいです。
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」
【東京】EX THEATER ROPPONGI
公演日:2019年8月31日(土)~9月8日(日)
【福岡】Zepp Fukuoka
公演日:2019年9月11日(水)、12日(木)
【愛知】Zepp Nagoya
公演日:2019年9月14日(土)~16日(月)
【大阪】Zepp Namba(OSAKA)
公演日:2019年9月20日(金)~23日(月)
【東京※FINAL】Zepp Tokyo
公演日:2019年9月26日(木)~29日(日)
<スタッフ>
作:ジョン・キャメロン・ミッチェル
作詞・作曲:スティーヴン・トラスク
翻訳・演出:福山桜子
歌詞:及川眠子
音楽監督:大塚茜
<出演>
ヘドウィグ:浦井健治
イツァーク:アヴちゃん(女王蜂)
Band(THE ANGRY INCH)
Guitar:DURAN Bass:YUTARO
Drums:楠瀬タクヤ Guitar:大橋英之
Keyboard:大塚茜
【HP】https://www.hedwig2019.jp/
【Twitter】@hedwig2019jp