松重豊「俳優というより“孤独のグルメの人”になった」代表作への思いを語る<インタビュー>
松重豊にとって“食べる”という行為とは
――食べるという行為をどうお考えですか?
食べるということに関しては、どんどんシンプルになっていて、味付けとかもいろんなものが乗っかったものよりも、シンプルなものを好むようになりました。どんどん研ぎ澄まさせていくものの方が、自分の中では本当に好きなものなんじゃないかなと思います。
ここまでいろんなものを食べていると、本当に素材を大事にしてあるものに対して、これはしみじみおいしいなと思います。やっぱり土から口に運ばれるまでに、その過程がシンプルであればあるほど、おいしいと感じるようになりました。
――たくさんのものを食べていますが、松重さんが今、好きな食べ物はありますか?
この番組でもよく取り上げるんですけど、肉で言うと羊が好きです。野菜は全般的に好きです。
――できればスイーツがもうちょっと食べたいという感じですか?
スイーツはね、もうちょっと食べたい。僕、スイーツはそんなに凝ったものでなくて、牛乳と小麦とバターと砂糖があればできるようなものが好きなんです。カステラ好きなので、カステラの延長線上でできるようなものがあれば、シンプルな材料であればあるほど、職人の技や食材本来の味など、その奥深さに感動します。やっぱり、そういうものを大事にしたいと思いますね。
――最後に今シーズンの見どころをお願いします。
僕が以前から食べたいといっていたロールキャベツ回というのがあります。8年越しの念願になるのですが、ロールキャベツ回がどこかに入る予定です。ロールキャベツはこれから寒くなる時期にぴったりです。僕は大好きなんですけど、そんなにロールキャベツの専門店というのがなくて…。
あれもブイヨン仕立てだったり、トマトソース仕立てだったり、クリームソース仕立てだったり、いろいろあるんですけど。そのおいしいロールキャベツの名店にたどり着けたということで、孤独のグルメ史上初のロールキャベツ回がありますので、ぜひそれを楽しみにしていただきたいです。
ここから先、どんなメニューが発表されるか、僕自身も分からないので、視聴者の方にも楽しみにしていただきたいです。楽しみに視聴者の方も待っていただければ、必ずあの時間帯にもん絶するようなものをお見せできると思います。