高杉真宙&佐野岳“鎧武”以来の共演に「お互いにいいところを見せたかった」
長村は撮影当時23歳だったが、ミステリー同好会の仲間を演じた板垣について「初日の現場で僕の演技に大笑いして『お前、最高だな!』と言ってきたんですよ。でも、板垣さんはその時に17歳くらいで…。それ以来、僕は“板垣先輩”と呼んでいます」と暴露。
板垣は焦りながら「人って衝動的になると、つい『お前』って呼んじゃうんですよ!(笑) それだけ演技が素晴らしかったっていうことです」と言うが、長村は納得してなさそうな表情。
だが、それをきっかけに二人は親しくなり、今でもよく食事に行く間柄だそうで、板垣の携帯のトップ画像は長村のスケジュールになっているとか。
それを受けて「靴を買いに行くのにも付き合ってくれて、今日もその時に買ったおそろいの靴を履いてきました」と長村。板垣が「見た、見た」と返して私語状態になり、佐野から「楽屋でやれ!(笑)」と一蹴された。
続けて板垣は「普段の僕はクールな感じに見られていますけど、この映画の現場はコメディーの空気感があって、ボケやすかったです」とコメント。これには芦塚監督から「この映画、コメディーじゃないから!(笑)」とツッコミが入った。
また、小林少年のひ孫役について、高杉は「原案(の小説)に引っ張られることなく、新しい少年探偵団の形を作りたいと思ったので、原案よりも台本に頼って演じました。映画全体もアニメやCGが入ってポップな形になっている」と、新感覚の作品であることをアピール。
明智小五郎のひ孫役の堀田も「明智小五郎のひ孫という部分にプレッシャーはありましたけど、私も原案を意識せずに演じました。高杉さんの言葉がすべてです」と同意した。
最後に高杉は「撮影中は毎日学校に行っているような感覚で、みんなとワイワイ楽しんでいました。いろいろな方に伝わり、知ってもらえるような機会となる仕事をしたいと思っていたので、今回の作品をやらせてもらったのはすごくうれしいです。映画を見てもらい、小説にも手を伸ばしてもらえたら」とアピール。
芦塚監督は「映画は2年前に撮影されました。僕が編集に1年ほど時間をかけてしまったので。でも、それだけに楽しんでもらえる作品になったと思います。今のこの時代に2年前の彼らの姿を見ることができるのは、この映画だけ。かなりレアです」と自信たっぷりに聞かせて、舞台あいさつを締めた。
その後、観客をバックにした写真撮影に入ろうとすると、場内に謎の声が響きわたり、本作の“宣伝部長”を務めている怪人二十面相が登場。観客の拍手で迎えられた二十面相はキャスト陣や監督と共に、写真撮影にも参加した。
取材・文=青木孝司
10月25日(金)より東京・新宿バルト9、渋谷TOEIほか全国公開
出演=高杉真宙
佐野岳、堀田真由
長村航希、板垣瑞生、前田旺志郎
神谷浩史(声の出演)/佐藤二朗/丸山智己
原案=江戸川乱歩「少年探偵団」シリーズ
監督=芦塚慎太郎
脚本=赤尾でこ、芦塚慎太郎
▼公式サイト
http://SBD-NEO.com/