10月12日(土)にNHK BSプレミアムで「八つ墓村」(夜9:00-11:00)が放送される。
同作は、「たたりじゃー!」というせりふで有名な横溝正史の長編推理小説・金田一耕助シリーズの一つで、横溝作品としては最多の9度映像化された人気作品。2018年に同局で放送された「悪魔が来りて笛を吹く」に続き、主人公の金田一耕助役を吉岡秀隆が務める。
そして事件に巻き込まれる青年・辰弥を村上虹郎が演じる。
1977年公開の映画「八つ墓村」で映画デビューした吉岡と前作に父(村上淳)が出演していた村上という作品に縁の深い2人に、役作りや作品の魅力について聞いた。
「その筋の先輩みたいな感覚です(笑)」
――吉岡さんと村上さんは今回が初共演ですが、ご共演された感想を教えてください。
吉岡:いやすごいですよ。
ドラマとかを見ていても、周りの方と全然雰囲気が違うというか、異質で独特な色気があって…。
お父様(村上淳)もすごいですけど、息子さんもすごいですね。1年の間に親子で共演させてもらいましたが(村上淳は2018年放送の「悪魔が来りて笛を吹く」に出演)、集中力と彼なりの解釈の仕方は独特だなと感じます。
僕は(村上が演じた)辰弥役で映画デビューしているので(吉岡は1977年に公開された「八つ墓村」の辰弥の少年時代を演じた)、なんとなく特別な感じもあります。お芝居もですけど、本当にいい子です。
村上:これまでに吉岡さんの出演された作品は見ていたのですが、“吉岡さんが出ている”と意識して見たことはなくて…。いつもそうなのですが、作品で演じていた役の印象を持ちたくないので、共演前には作品を見ずに共演後に見るんです。なので昨日は吉岡さん3本立てをしました!
吉岡:やめなさい(笑)!
村上:映画「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005年公開)と映画「男はつらいよ ぼくの伯父さん」(1989年公開)と映画「八月の狂詩曲」(1991年公開)の3本立てで、さらに自分の出ている「八つ墓村」を見て、今日はショーケンさん(萩原健一)の映画「八つ墓村」(1977年公開)を!
僕が言葉で表現するのはおこがましいのですが、吉岡さんは絶対的な孤高の存在で…。周りの人とは絶対的に違うリズムとトーンで、人と違うテンポ感という意味ではその筋の先輩みたいな感覚です(笑)。
吉岡さんはどこか頼りない役、“安心感のない安心感”を持つ役が多いイメージだったんですけど、今回は「(金田一が)早く出てきてくれないかな!」と思いました。やっぱり吉岡さんが登場すると映像のトーンが変わる感じがして…。でも頭を掻く回数は少なかった(笑)!