大人な役を演じることに「緊張感」
――演じるマギーについての印象は?
真っすぐで知的で、清廉潔白なイメージです。
でも、「美しく真っすぐで愛情深い」という女性である一面、やっぱり人間なんだなって。どれだけヒロインとして追い求められたとしても、やっぱり人間なんだっていうところが、私は読んでいて面白いなと思ったので、そういう落ちていく様、人に引きずられていく様みたいなのは、私も今回挑戦したいです。
――どのように演じていくか考えていますか?
ぶれずに真っすぐであり、追い求めたくなるような女性像を前半部分で演じながら、やっぱり「FORTUNE」では、フォーチュンが崩れていけばいくほど一緒になぎ倒されていくような切なさみたいなものを表現できるのが、マギーなのかなって思います。
人としての弱さや業、欲深い部分が全くない人間はいないと思うので、そういうところがにじみ出るようなマギーにしていけたら、とても魅力的なキャラクターになっていくんじゃないかと思っています。
女性プロデューサー
――マギーは女性プロデューサーですが、仕事で接する中でお手本になる人がいるのでは?
そうですね。私がお会いしたことのある方だと、男性とは違う強さだったり信念だったり、女性の視点が作品作りにおいても出てくるのかなと感じます。
女性プロデューサーさんは、同性ということもあって親身になってくださるので、お仕事をしていて楽しかったという印象もあります。
――マギーもそういうタイプですか?
そうかもしれません。真っすぐですから。面白いものを作りたいっていう欲求が強い人だと思うので。
――これまで演じてきた役と比べると、役の設定が大人っぽいですね。
大人な役を演じられることはうれしいです。背伸びしているように見えないように、自分の中で落とし込んでいかないといけないんだろうなという緊張感はあります。
ただ、真っすぐ愛を信じているとか、心が折れそうになっても何とかその人と向き合おうとするとか、その辺は年齢が違っても分かるので、そういうところを手繰り寄せて、マギー像みたいなものを作っていきたいなと思います。
自分の嫌なところや駄目なところもしっかり見せていくことでマギーは面白くなると思うので、そういうところも変に隠したりせず、きれいにきれいにやろうとせずに、自分の中で渦巻いているエネルギーをちゃんと舞台上で見せられたらいいなと思っています。
東京公演:2020年1月13日(月)~2月2日(日)東京芸術劇場 プレイハウス
松本公演:2月7日(金)~2月9日(日)長野・まつもと市民芸術館 主ホール
大阪公演:2月15日(土)~2月23日(日)大阪・森ノ宮ピロティホール
北九州公演:2月27日(木)~3月1日(日)福岡・北九州芸術劇場 大ホール
作=サイモン・スティーヴンス
翻訳=広田敦郎
演出=ショーン・ホームズ
美術・衣裳=ポール・ウィルス
出演=森田剛、吉岡里帆、田畑智子、市川しんぺー、平田敦子、菅原永二、内田亜希子、皆本麻帆、前原滉、斉藤直樹、津村知与支/根岸季衣、鶴見辰吾