「恐怖人形」萩原利久インタビュー 「“寝坊に負ける恐怖”に勝るものは無いんじゃないか(笑)」
自分が真人なら「きっと何かしらのアクションは起こします!」
――主演の小坂菜緒さんとは幼なじみという役どころでしたが、今回共演されてみて印象はいかがでしたか?
写真や初対面の時のイメージで、すごくクールな子だと勝手に思っていたんですよ。(初めてキャストが集まった)本読みの時はみんな緊張していて、その場ではなかなか打ち解けられる感じではなかったので。僕自身もちょっと、クールに見られようとすましていたんです。本当は全然そんな感じじゃないんですけど(笑)。
そんな印象のまま現場に入ったんですけど、話してみると小坂さんは意外とおしゃべりというか、コミュニケーションが好きな方なのかなという印象で。
撮影のメンバーがすごく仲の良い現場だったので、お昼休みになるとみんなで輪になって、ご飯を食べながらワイワイガヤガヤしていて。ホラーですけど現場は和気あいあいとしていたので、「人って第一印象ではわからないな」と最近で一番思った瞬間かもしれないです(笑)。
――「事件」を通して二人の関係がどうなっていくのかも注目ですが、演じている中で萩原さんは由梨と真人の関係をどう捉えていましたか?
真人はいいヤツだけど、ここだけは…(笑)。(二人は幼なじみだから)この関係が恐らく小さい頃からずーっと(変わらない)じゃないですか。それってなかなか、「ありそうでない関係」なんじゃないかなと思っていて。少なくとも僕の日常にあの関係性は存在しないので。
だから、真人って鈍感なのか、ビビっているのか、それともあえて行かないのか…。いろいろ考えたんですけど、台本の中で1年後の描写が出てきた時に、「あ、これは鈍感なんだな」って思いましたね。もちろん感情は(由梨に)向いているんだろうけど、(由梨から)向けられている思いには気づかないのかなというのが、僕の中で出てきた真人評です(笑)。
僕だったら(関係を)進めるか、それとも別の人のところに行くのかわからないですけど、さすがにきっと何かしらのアクションは起こしますね。あの関係性でずっといると、自分が訳分からなくなりそうで (笑)。「草食系」という言葉でも言い表せない真人の不思議な状態は、僕だったら変えちゃいます。
――「現場は和気あいあいとしていた」というお話がありましたが、その中でも現場の雰囲気を象徴するような出来事やエピソードなどはありますか?
僕は(涼太役の黒羽麻璃央、徹役の近藤雄介と)男子3人で同じ部屋に泊まっていたのですが、部屋に帰ると二人は少し年上だったので、兄貴みたいでした。撮影中は(お互い役に入っているので)そういう感じではなかったですけど、撮影2日目以降は兄貴たちに起こしてもらったり、結構甘えてましたね(笑)。
やっぱり一緒に生活すると、結構年齢も関係なく一気に距離が縮まるなと思いました。ああいう形でがっつり(生活を共にしながら)やるのは久々だったので。撮影は結構短い期間だったんですけど、その中でもたくさん話しましたし、日数のわりにはすごく濃い時間を過ごせました。