背負うものがある重要な役
――ベッキーさんはオファーについていかがでしたか?
ベッキー:ストーリーが要約してあるだけの少しの文章でも、「何この設定!?すごく面白そう!今までなかった!」という印象でした。実際に台本を読んでも、ストーリーがどんどん展開していくので、「どうなるの?どうなるの?」という面白さがあります。
設定もすごくて、「普通のドラマならこっちに行くのに、そっちに行っちゃうんだ!」みたいな。そういう展開が面白いなと思って、マネジャーさんに何回も「次の台本まだですか!?」と聞くくらい世界に引き込まれました。
――“弁護士もの”ということについては?
ベッキー:弁護士もの、医療ものというのはドラマ界の花形じゃないですか。だから、「きたー!」と(笑)。でも、「せりふ頑張るぞ…あ、事務員か…」みたいな(笑)。
本音を言うと、本当に申し訳ないのですが、長ぜりふがないのが少しラッキーだなと思ったんです。でも、それ以上に背負うものがある重要な役だと思います。
結構、私の目線で物語が進むところもあるし、一見怖い御子柴礼司という人の、実は優しい部分を見抜いていくという、ある意味視聴者の皆さんに正しい目線をプレゼンしないといけないような役なので、自分がただ楽しむだけではなくて、相当な気合を入れてやらないといけないなと思いました。
――ベッキーさんは、衣装合わせの際、熱心にメモをされていたと伺いました。お芝居に取り組む時にはいつもそうなのですか?
ベッキー:全然です(笑)。自分が思い描いていた“洋子”があって、初めて人の意見を聞く場だったので、忘れちゃうから書いておこうと思って(笑)。自分が思う“洋子”、監督が思う“洋子”をどう合わせていくかを考えるためにメモをしました。
――思い描いていた“洋子”と、監督から要望された“洋子”に違いはありましたか?
ベッキー:ほとんど同じでしたが、違うなと思ったのが、監督から「僕はベッキーのことをよく知らないけれど、優しい人だと思っているから、そのまま演じて」と言われたことです。「あ、分かっていないな」と思いました(笑)。「そんなに優しくないぞ」と(笑)。でもやっぱり、洋子の真っすぐな性格を尊敬しながら演じたいなと思っています。
――要さんはどんな風に役作りをされるのですか?
要:僕は割と現場に入って考えるタイプなので、事前の役作りはあまり役に立たないというか。共演者とせりふを交換して、セットを見て、みんなのヒントが散りばめられているのを吸い上げて演じる感じです。自分はこう思いますというのはあまり出さないですね。