松坂桃李、テレ朝ゴールデン帯ドラマ初主演!妻子を溺死させた謎多きエリートサラリーマンに
尾野真千子のコメント全文
この作品を読んで、まず湧き上がったのは「異様だな」という感情でした。完全に理解できるわけではないのだけれど、「あぁ結局人間っていうのはこういうものなのかな」と思わせるような、とてもリアルな人間の感情が描かれている気がしました。
その異様さをどのように演じられるだろうかと考えることがとても面白く、さらにそれをどのくらい“普通”に演じることができるかを心掛けていました。
私が演じる鴨井晶という女性は、いわゆる“ジャーナリスト”なのですが、ごく普通の主婦だった女性が、家事を夫に任せ、外に働きに出ている特別なことは何もない女性でいたいと考えて現場に入りました。
この作品で仁藤が語る「殺害の動機」って、一見しただけだと「え、それってどうなの」というものだけれど、実は誰しもが心の中に持ち得る感情なのかもしれないと思うんです。
感覚というものは、人それぞれである、という面白さと、現実世界においても理由付けが難しい事柄が起きている怖さを、お見せできたらなと思いました。
松坂桃李さんとはこのたび二度目の共演となりました。前回は“弟”だったのですが、今回は“取材対象である殺人者”です。…何でしょうかね、彼の見せる「ほほ笑み」。
これまでに私が見てきた「本当にいい人だな」というほほ笑みから一転して、今回は「ぞっとするようなほほ笑み」を見せられました。
松坂桃李の中にあるまた新たな表情を垣間見た気がして、「これからもさらに違う桃李くんが見たいな」と思わせてくれる作品になりました。