<麒麟がくる>堺正章、本木雅弘と『徳川慶喜』以来の共演で「抱きしめてやろうかと思いました」
放送中の長谷川博己主演の大河ドラマ「麒麟がくる」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。
史料がほとんど残っていない20代の明智光秀(長谷川)の青春時代から始まり、織田信長、斎藤道三、今川義元、松永久秀さらに秀吉や家康といった英雄たちが天下を狙って戦う群雄割拠の時代を描いていく。
そんな同作で今は落ちぶれているが、朝廷や各地の戦国大名などに不思議な人脈を持つ医師・望月東庵を演じている堺正章からコメントが寄せられた。
2月9日(日)放送の第4回では、今川との戦いでライバルである尾張の信秀(高橋克典)が瀕死の重傷を負ったと知る道三(本木雅弘)が、東庵に信秀の容態を探るように命じ、東庵らが信秀のいる古渡城へ行く姿が描かれた。
「命を預かる医者は、大事な役どころだと思います」
道三から信秀との繋がりを指摘され、信秀の容態を探ることを命じられるシーンについて堺は、「東庵は心の中で、道三は絶対に首は斬らないと読んでいます。道三は情報がほしいので、東庵を殺してしまうと何の情報も得られませんから、絶対に首は斬らない。東庵にしても、借金を返すためには、道三は大事な男ですからね。道三をも手玉にとりつつ、情報を与え、信秀を視察し、また道三に情報を与えていく…。東庵は不思議な役どころです」と語る。
そして、「でも、もしあのとき道三に斬られていたら、あそこで僕は最終回でしたからね(笑)。生き延びることができて良かったです。あのころは命はとても軽いもので、毎回戦死や病死で次から次へと人がこの世を去っていきます。その時代を成した男たちでもやっぱり健康や寿命にはかなわないところがありますから、ドラマの中でも命を預かる医者は、大事な役どころだと思います」と自身の役柄についてコメントした。
また、道三役の本木については、「道三をとてもエネルギッシュに演じていますが、それは光秀をどのように盛り立てていくかということの裏返しだと思います。道三はとても豪快で、ずうずうしい男ですが、『静』と『動』のうち、『動』を道三が演じ、そうすることで、そこに動じない光秀の姿がより引き立つような気がします。
本木さんとは大河ドラマ『徳川慶喜』(1998年、NHK総合ほか)以来の共演です。顔の距離がとても近かったです! 抱きしめてやろうかと思いました(笑)」とエピソードを明かした。
東庵は「もしかすると宇宙人なんじゃないかと(笑)」
また、高橋演じる信秀とのシーンについては、「道三と信秀、どちらが手強いかというと、信秀の方が僕(東庵)にとっては手強い相手です。信秀と双六で対決しますが、それは小さな戦のようでした。賭け事をしている時、人はどこか気を許してしまうことがありますので、そこから何か情報を得たり、その得た情報をどう生かしていくのか、今回はその序章に過ぎないのではないかと思います。高橋克典さんの演技も、迫力のある智将という感じでした」と語った。
そして、「東庵は僕の中ではまだ謎の人物で、演じるのがとても難しいです。武将ではなく庶民ですし、どこか不思議な存在ですから、戦国の世でこれからどういかされていくのか、これからとても楽しみです。もしかすると宇宙人なんじゃないかと(笑)。武将たちのシーンは本音と建前が交錯しますが、東庵のシーンは、身構えずに少しリラックスしてご覧いただけるホッとできる時間です。現代にも通じる生活感を、上手く演じることができればと思います」と自身の役どころをアピールした。