4月3日(金)より放送スタートとなる「新サクラ大戦 the Animation」は、PlayStation4用ソフトウェアとしてリリースされた、「新サクラ大戦」のアニメ化作品。
同作は、架空の「太正時代」の帝都・東京を舞台に、悪と戦う「帝国華撃団・花組」のメンバーたちを中心に各国の「華撃団」たちの、新たな物語を描く。
そんな花組で、今回TVアニメで花組隊長・神山誠十郎の代りに隊長代理を務める主人公・天宮さくら役の佐倉綾音、花組の隊員で忍者の末裔という少女・望月あざみ役の山村響、数々の劇団を渡り歩いてきた世界的スタァであるアナスタシア・パルマ役の福原綾香のメインキャスト3名にインタビューを実施。
気になるアニメの展開や、アフレコ時のエピソードまで幅広く語ってもらった。
「『サクラ大戦』はきっと誰もが“通る道”、それくらいの知名度だと思っています」
――ゲームに続き、テレビアニメ化が発表された時の気持ちを教えてください。
佐倉:「アニメもやります!」というのはゲームのお話をいただいた時に聞いていたので、ようやくここまでたどり着いたという気持ちでした。
アニメの収録とゲームの収録の期間が被っている時期もあったので、自分の中で“天宮さくら”というキャラクターの気持ちが切れないまま、アニメの収録ができたのはすごくありがたかったです。
「サクラ大戦」というコンテンツは、知識の乏しい私でも主人公の真宮寺さくらさんのビジュアルが浮かびますし、「檄!帝国華撃団」(以下、ゲキテイ)のサビの部分を歌えるくらいで、少し不思議な感覚なんです。「どこでその情報を知ったんだろう」と。
アニメを全然知らない私の母親でも「『サクラ大戦』知ってる!聞いたことある!」というくらいの知名度なので、きっと誰もが“通る道”なのだろうなと感じますし、まさしく大作と呼ぶに相応しい作品だと受け止めています。
山村:アニメ化が発表された時にSNSがものすごく賑わっていて、私もファンの方からいろいろなメッセージをいただいて実感がわきました。ずっと待っていたファンの方にとってもすごくすてきなプレゼントになったのかなと思います。
私も「ゲキテイ」がすごく好きでCDで聴いたり、歌ったりしていました。
声優になってから横山智佐さん(真宮寺さくら役)と一緒に「ゲキテイ」を歌わせていただく機会があって、智佐さんと一緒に歌えただけでも感激だったのですが、まさか花組として「ゲキテイ」を歌う日が来るとは思わなかったです。
福原:ゲームの収録にすごく熱を入れて収録していて、それが終わってしまうのかなと寂しい思いを感じていたときに正式にアニメ化が発表されたので、「この先の彼女たちをこれからも演じられる」という、うれしい気持ちでいっぱいでした。
昔、アニメ系雑誌を毎月買っていた時期があったのですが、毎回のように「サクラ大戦」の特集が組まれていて多くのファンから愛されている作品だなという印象は強烈に残っています。
――おそよ25年間ファンから愛されるコンテンツということで、プレッシャーを感じた部分もあったのでは。
佐倉:たくさんの方に愛されている作品だということは存じ上げていますし、 「サクラ大戦」の主演が決まったときは、プレッシャーが大きすぎて「無理です!」とマネージャーに弱音を吐いたんです。
お話をいただいたときは、断片的な情報しかいただいていない状態でしたし、 本当に突然の報告だったのでとっさにそういった言葉が出てしまったのですが、「もう決まったことだから」と言われてしまって。
ただ、マネージャーさんはとても審美眼のある方で信頼しているし、「佐倉にはこの作品が必要だろう」と考えてくれたのだと感じて、この役を頑張ろうと思いました。
「檄!帝国華撃団<新章>」の資料をいただいたときに、(作曲を担当した)田中公平先生の挑戦心といいますか、元々の良さを残しつつ、新しい時代にマッチさせた楽曲作りをしようとしている熱意が伝わってきたんです。
この楽曲を聞いたときに、「プレッシャーを感じているのと、挑戦しているのは私だけじゃないんだ」ということをすごく感じました。
初めてスタッフさんたちと顔合わせをしたときに、皆さん、顔がワクワクしているんですよね。きっと皆さんもプレッシャーを感じているであろう中で、楽しそうに作品作りをしているのを見て、勇気をいただけた気がしました。
山村:私はプレッシャーというよりも実感がなさすぎて、実際に顔合わせや歌の打ち合わせ、収録とやっていきながら段々と実感がわいてきた感じでした。いい意味でプレッシャーを感じずに臨めていました。
いろいろ情報が発表されていくうちに「やっぱり『サクラ大戦』ってすごい!」と感じるようになって、ほどよいプレッシャーの中でもっと頑張ろうという気持ちになりました。
福原:お話をいただいたときは「本当なのかな?」という気持ちと、私が演じるアナスタシアというキャラクターは、歌もお芝居も上手という女の子なので、もうプレッシャーの束をドンといただいた感じでした。
ただ、キャラクターソングのレコーディングに臨んだときに、必死に難しい楽曲にくらいついていくうちに、私の中でネガティブな気持ちというのを打ち砕かれた感じがして。
キャラソンのレコーディングは転機になった出来事でした。
そこからはすごく吹っ切れたといいますか、せっかく素晴らしい役をいただいたのだから楽曲やお芝居に対して、もっと前向きに向き合おうと思えるようになりました。
――田中さんからのアドバイスなど、レコーディング時のエピソードはありますか?
山村:たぶん皆さん共通して思っていると思いますが、田中先生は本当に気さくな方なんですよ。想像してるよりもすごく気さくな方で緊張がすぐ解けました。
佐倉:本当に誰に対しても気さくで、音楽を心から愛していて、いろいろなトピックにもアンテナを張っていて、探究心の絶えない方だなという印象でした。
楽曲のレコーディングでは「この曲をちゃんと歌いこなせるのかな」と不安でしたが、レコーディング中に(田中)公平さんが一緒に歌ってくださって、それが心強くもあったものの、ものすごくお上手で、もうボーカルは公平さんでいいんじゃないかと思ってしまいました(笑)
福原:それはそれで聞きたいかも(笑)
佐倉:レコーディング中も、本当にいろいろお声を掛けていただいて、ネガティブな言葉を聞いたことがないくらい。
山村:そのポジティブエネルギーを受け取って自分もうまく歌えるかもしれないって思わせてくれるパワーがあるのがすごくすてきです。