「“哀愁”っていうのが、自分の笑いのひとつの礎になってるのかなと」
――また、大喜利の対象となった芸人さんから、川島さんへの「REPLY」が寄せられていますが、これもムック化に際して新たに書いてもらったものでしょうか。
川島明:そうです。SNSをやっていない芸人さんもいますし、そもそも僕のインスタを知らなかった人もいたんで(笑)、一回全部のタグを見てもらって、答えてもらいました。どんな返信が来るかわからないので、めっちゃ楽しかったですね。
――印象に残っているREPLYはありますか?
川島:かまいたちの山内(健司)くんが、「“小籠包”とか“ぷよぷよ”とか、丸い物に例えられてるのが気がかり」って書いてて、確かにその通りやなって(笑)。僕としては完全に無意識やったんで、逆に気付かされましたね。ちなみに山内くんは、ほんまにショックやったみたいで、最近6万円の美顔器を買ったらしいです。「せめて、もうちょっと清潔感のある小さい丸になりたい」って言うてました。
――(笑)。今回、ハッシュタグ大喜利を一冊にまとめてみて、何か新たな発見はありましたか?
川島:一回、仮の構成で組んでまとめて見てみたときに、自分は“哀愁”のある笑いが好きなんやなと思いましたね。「#電車乗った瞬間に腹痛に見舞われた学生」とか「#駅前で今幸せですかと聞いてくる人」とか、“哀愁”っていうのが、自分の笑いのひとつの礎になってるのかなと。
――アンガールズ・田中卓志さんの「#遠藤憲一さんが売れるために捨てたネガティヴな部分」や、永野さんの「#小雪さんが売れるために捨てた闇の部分」など、「◯◯さんが売れるために捨てた××」のシリーズには爆笑してしまいましたが、考えてみれば、あのシリーズもある種、哀愁が漂っていますよね。
川島:そうかもしれませんね。「売れるために捨てた」って、遠藤さんとか小雪さんにも失礼な話なんですけどね(笑)。でも、例えばスペースシャトルやったら、“宇宙に捨てられるブースター”とか(笑)、そういう悲しいもんのほうに目が行くタイプなんやと思います。