“逃げ恥”や“アンナチュラル”など脚本家・野木亜紀子作品の魅力
状況転換と伏線回収に注目!
2018年1月期放送の石原さとみ主演ドラマ「アンナチュラル」(TBS系)は、「MIU404」と同じく野木が脚本を務め、プロデューサーも監督も同じという、まさに兄弟のような作品。不自然死究明研究所を舞台に、法医解剖医たちが謎や事件を解明していく物語。
人の死という重いテーマを扱っていながらも、同僚との話で大爆笑する登場人物の人間臭さも同時に感じられる。暗い過去を抱えながらも必死に生きる主人公のミコト(石原)だけでなく、出会いを求めて合コンに行く東海林(市川実日子)や、医師の父親との確執と闘う久部(窪田正孝)など、一人一人のストーリーが丁寧に描かれている。
また、専門用語が次々に飛び交い、状況が二転三転していくテンポの良さや、回を重ねるごとに次々と回収されていく伏線にも注目だ。特に、中堂(井浦新)が追い続ける元恋人の死因を証明する鍵が1話から最終話へとつながっていくところ、8話のビル火災生存者と9話の遺体までがつながったところは驚きの一言だ。
野木作品の魅力は映画にも!
2015年10月31日に公開された映画「俺物語!!」もdTVで配信中だ(9月19日土曜配信終了)。作画・アルコ、原作・河原和音による同名少女漫画の実写化で、鈴木亮平が高校生役を演じたことでも話題になった。鈴木が演じる高校生・剛田猛男は体格が良く強面なため、女の子には怖がられてしまうこともあるが、心優しく、つい応援したくなるまっすぐさが魅力的だ。
2016年4月23日公開の映画「アイアムアヒーロー」(R15指定)には大泉洋、有村架純らが出演した。花沢健吾原作の人気コミックの実写化で、特殊メイクやアクションも話題となり、海外の映画祭でも支持された作品だ。売れない漫画家の英雄(大泉)は彼女とは破局寸前、社会が崩壊しかかっていても銃刀法を気にして対抗できない小心者のダメ男。しかし、そんな英雄だからこそ、たくさん出てくるZQNをひたすら撃ち倒していくギャップが見どころとなっている。
http://dtv.jp
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」【TBSオンデマンド】配信中
ドラマ「獣になれない私たち」【日テレオンデマンド】※8月31日(月)配信終了
ドラマ「アンナチュラル」【TBSオンデマンド】は、レンタル配信
映画「俺物語!!」 ※9月19日(土)レンタル配信終了
映画「アイアムアヒーロー」(R15指定)配信中