「親バカ青春白書」美咲役・小野花梨が見た“演出家”としてのムロツヨシの一面<Interview>
「“ムロ組”のあの時間はちょっと特別なものでした」
また、今作の主演・ムロの印象を尋ねると、「ムロさんは本当に愛情深く、面倒見が良くて、それでいて最高に面白いです。すごく後輩思いで、いろんなことを話していただきました」と小野。
現場でのアドリブについては「ムロさんは、それはもう圧巻ですよ」と言い、「リハーサルの段階からアドリブをやられるので、『この台本を読んでそういう言い回しになるの!?』『そんな行動を思いつくの!?』と、毎回信じられないような気持ちです。私の発想にはなかったことを演じられるので、びっくりしますね」と、その驚きを口にした。
だが、そんなムロが普段とは違う表情を見せた回があったという。
「第6話(9月6日[日]放送)は、ムロさんが演出を担当された回なんです。第6話から先って、6人でいるシーンがすごく多くなるんですね。だから、ムロさんはバランスを見つつ演出をされていました。
ムロさんって、基本的に誰のお芝居も絶対否定しないし、『好きなことやりな』『自由にやりな』『楽しくやりな』っておっしゃっていただけるので、それまであまりお芝居についてお話はしなかったんです。
でも、第6話では『6人の中で美咲はこういう役割だから、こういうシーンだけど美咲っぽさを忘れないように、ここはもっとトーンを上げていった方がいい』など、しっかり演出をしていただいて、そういう俯瞰の目を持っていらっしゃる方なんだなって思いました。
だからこそ、それまで『自由にやりなさい』ってスタンスを取っていただいたことにありがたいなと思いましたし、『もっとこうした方がいいのに』とか思うことも、きっといっぱいあったんだろうなって思いました。
私はムロさんが脚本を書いて、演出をされた舞台を観に行っていたので、(演出する姿を見て)納得ではありましたけど、この第6話、“ムロ組”のあの時間はちょっと特別なものでした」。
そして、最後に小野が演じる美咲の今後の展開について聞いた。
「美咲にも思いを寄せる相手が出てきたり、第4話(8月23日放送)からは美咲のギャップが垣間見えていると思います。今までは1つの面しか見せていなかったのが、2つの面、3つの面と見せるようになって。そうやってこれからもっともっと人間らしくなっていくので、そこは楽しんで見ていただけたらいいなって思います」。