舞台「文豪とアルケミスト」の核は文豪たちの苦悩! 平野良×吉谷光太郎が語る、譲れないこだわり
初登場の館長は、文豪たちの視点を広げる“他者”
――「文劇」には初登場となる、吉田メタルさん演じる館長の存在も気になるところです。
吉谷:館長は、しゃべればしゃべるほどネタバレなんですよ(笑)。一つ言えるのは、文豪ではない他者の視点が重要ということですね。今まで文豪同士の会話はありましたが、そうでない他者との会話はなかった。館長の存在で、世界観や思考、視点が広がっていきます。
文豪と館長がいかに絡み、いかに影響されていくか…。文豪たちが考えるきっかけになる人物です。
――それでは最後に、「綴リ人ノ輪唱」の見どころを教えてください!
平野:新しいキャストも入ってきますし、メタルさんの館長もいます。メタルさんは演劇の大先輩ですから、否が応でも深みは出ると思います。アクションやきらびやかな衣装などの魅力は引き継ぎつつも、第1弾、第2弾の面白さが積み上がっていく面白さだとしたら、今回は下に掘り下げていく面白さになるんじゃないかな。ぜひ期待していてください。
吉谷:メッセージ性のある、踏み込んだ作品にしたいですね。この時世ということもありますし、文豪の作品も時代を映した鏡ですので、我々も逃げずに表現していきたい。作り手は気概をもって挑んでいます。
そしてこの第3弾で「文劇」シリーズに一つの区切りを作ろうともしています。終わらせるというわけではなく、一度“点”を置いてみようと。望まれるならその先も継続してやっていきたいのですが、いったんそこは考えず、出し切ろうと思っています。
今演劇をやること自体がトライですし、それをパワーに変えて…というと言葉は軽いですが、現代社会を生きている我々の思いも乗せて、逃げずに向かっていく姿勢で作っています。いろんな意味で、意欲作であることは確かです。
撮影=石川浩章
【会場・公演日程】
・東京公演(品川プリンスホテル ステラボール)2020年9月12日(土)~9月22日(火・祝)
・京都公演(京都劇場)2020年9月25日(金)~9月27日(日)
【チケット価格】
指定席:15000円(税込)/サイド指定席:14000円(税込、東京のみ)
【出演】
太宰治:平野良、北原白秋:佐藤永典
萩原朔太郎:三津谷亮、室生犀星:椎名鯛造、中原中也:深澤大河、江戸川乱歩:和合真一、芥川龍之介:久保田秀敏
館長:吉田メタル ほか
【原作】「文豪とアルケミスト」(DMM GAMES)
【脚本】なるせゆうせい(オフィスインベーダー)
【演出】吉谷光太郎
※舞台「文豪とアルケミスト」公式サイト:http://bunal-butai.com/
※舞台「文豪とアルケミスト」公式Twitter:https://twitter.com/bunal_butai
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