元宝塚トップスター・明日海りおがムーランの日本版声優に!声の演技は「恥ずかしいような、むずがゆいような感覚」
「本当にムーランになっている気分になるんです!」
――完成した作品をご覧になって、ご自身の声を聞いてみていかがでしたか?
不思議な感じでしたね。吹き替えで見ていただく方には“明日海りお”が演じているというより、“ムーラン”が話しているように感じていただければと思いながら演じていました。
はじめの方のシーンでは、男装もしておらず女の子の声を出しているので恥ずかしいような、むずがゆいような感覚がありました。でも次第に自分自身がムーランになって、体験しているような感じになってきて…。
呼吸音とかも収録しているので、本当にムーランになっている気分になるんです!
こんな体験はなかなかできないと思うので、本当にラッキーだなと思いました。
――これまでは宝塚の舞台で演じてきた明日海さんですが、声の演技で感じた難しさや経験したことで得たものはありますか?
舞台というのはお客様と同じ空間にいてお芝居を直接届けるという形だったので、映像に声をあてるというのは必要とする集中力が違いましたね。
舞台では後ろのお客様まで、遠くまで届けるという表現でしたが、それとは違った繊細な表現が求められていて…。
今はまだ、吹き替え声優を経験したことで得たことを違うお仕事に生かしているという実感はありませんが、これから「あ!あの時こういう感覚だった!」となる時がくると思います。
試写で作品を観て以降、今やっているお仕事に何か生かせないかなと思い何度か配信を見ているのですが、何度見ても思うことが違うし、見るたびに気づかされることがたくさんあります。
「精一杯取り組んだものが届いたというのは本当にうれしい」
――「2020 FNS歌謡祭 夏」(フジテレビ系)では、日本版主題歌「リフレクション」を城南海さんと披露されていましたね。
久々に歌をお届けできるというのが本当にうれしかったです!
でもこれまでは男役として歌ってきたので、女性として歌うにあたってどう聞かせていきたいのか、どう発声していくのか、というのは学んだり考えたりしたいと思いました。
また、歌っているのが舞台ではなくテレビなので…。「テレビって映るとこういう感じになるんだ!」って(笑)。
カメラの映り方も考えなくてはならないし、本当に宝塚時代とは全て環境が違ったので、これから研究したいことや新たな気づきに溢れていて、とても刺激的な時間でした。
――作品の配信が開始されたり、テレビ出演の後の周囲からの反響はありましたか?
日本版声優が決まった時から、後輩にもディズニーファンの子が多くいるので、たくさん連絡が来ました。
配信もですし、「―FNS歌謡祭 夏」はおうち時間が増えているということもあってたくさんの方が見てくださったようで、いっぱいメッセージをいただきました。
どんな形であれ、精一杯取り組んだものが誰かのところに届いたというのは本当にうれしいなと感じました。
――宝塚を退団後、新たなお仕事もさらに増えていくと思いますが、今後の展望を教えてください。
舞台「ポーの一族」(2021年上演)は宝塚時代に演じた役ではありますが、男性キャストもいらっしゃいますし、宝塚の生徒ではない人とはみんな初共演。そういった環境の中で自分がどう変化していくかも楽しみですし、たくさんのことを学びたいです。
理想としては舞台は舞台、雑誌は雑誌、テレビはテレビ…という感じでその場に応じた表現を身に付けていきたいです。
さまざまなフィールドですてきだなと思ってもらえるように…。それにはまだほど遠いのですが、これまで宝塚の男役に注いできたパワーを落とさず、どちらかというとペースあげ気味で! さまざまなお仕事に魂を燃やして取り組んでいきたいと思います。
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配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:ニキ・カーロ(『クジラの島の少女』ほか)
キャスト:リウ・イーフェイ/コン・リー/ジェット・リー/ドニー・イェン
オリジナル・サウンドトラック:ウォルト・ディズニー・レコード/ジュニアノベル:小学館
コピーライト表記:© 2020 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.