<麒麟がくる>石川さゆり「せりふの中にちゃんと音があるんだと…」歌手ならではの目線で“大河ドラマ”出演を語る
石川さゆり「時間の経過みたいなものも感じていただけたらいいな」
息子である十兵衛を演じる長谷川の印象を石川は「最初の十兵衛は若いので、とにかくがむしゃらに感情を思いっきりぶつけている息子でしたが、経験を積み、十兵衛は男としての心の葛藤を持ちながら今いるわけですよね。長谷川さんと『十兵衛の心の闇なのか悩みなのか分からないけど、そういうのを感じるようになってきたよね』と、ちょっと生意気ですが、お話ししたりしていました。この1年半くらいの間に、長谷川さんも1人の男の人生をお作りになっていて、見ていてとても楽しかったです」と明かした。
また、牧を長きにわたり演じる上で意識したことを石川は「一番最初は光安さんと碁を打っているシーンから始まったのですが、そのとき初めて立て膝をしました。その囲碁をしているときのひざの高さを、少しずつひざを折っていき、小さくなっていくことで、時間の経過みたいなものも感じていただけたらいいなと思います」と語った。
さらに、撮影当初はかつらをつけて演じていたが、時が経つと地毛で撮影に挑んでいたことも明かし、石川は「かつらを付けて演じるよりももっとナチュラルに光秀・十兵衛の母になっていけるのかなと思いました。かつらでお芝居をしてきましたが、髪の毛がだんだん長くなってきて、『あ、これ地毛でもいけるかも』と床山さんとお話して、『もう少し頑張っていただけたら』って言われたので、やってみました。髪の毛が伸びていく中でお役が自分に染みていき、そしてまた自分の身体の中でも牧という役が腑に落ちていくというものを体感しました」と撮影振り返った。
第25回「羽運ぶ蟻(あり)」あらすじ
覚慶(滝藤賢一)は還俗し、足利義昭を名乗る。しかし受け入れを希望する越前・朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)の態度が決まらず、近場で立ち往生を余儀なくされていた。
一方、信長(染谷将太)は長きに渡る斎藤龍興との戦に勝ち、ついに美濃を平定する。かつての家臣・伝吾(徳重聡)から文が届き、光秀(長谷川)は母・牧(石川)を連れて、なつかしい美濃へと旅をする。
訪ねた岐阜城で「何のために戦っているのかわからなくなった」と言う信長に、光秀は「上洛して新しい将軍と幕府を再興すれば、武士が誇りを持てる平らかな世になりみんなが喜ぶ」という。しかし肝心の将軍候補・義昭の評を信長から聞かれると、光秀は口ごもってしまうのだった。越前に戻った光秀を、なんと義昭が待ち構えていた。
毎週日曜夜8:00-8:45ほか
NHK総合ほかにて放送