「R-1ぐらんぷり2014」直前インタビューPART2【ヒューマン中村】
一人芸の日本一を決める「R-1ぐらんぷり2014」の決勝が、3月4日(火)の夜7時からフジ系で放送される。放送直前に、12人の決勝進出者にそれぞれ直撃。2回目のインタビューは、4年連続決勝進出のヒューマン中村。
――ヒューマン中村さんは既に“R-1”の顔と言っても過言ではないと思いますが、後進に譲る気は？
(後進に)譲りたいです(笑)。僕も正直“R-1”を優勝して卒業したいんですけど、なかなかダブりが続いていまして
――4年連続決勝進出が当たり前のように見られるとつらいですか？
そう見られると嫌なんですよ本当に！ 1年目の時はみんなから「おめでとう」ってメールとか電話とかいっぱい来てたんですけど、もうみんなまひしててメールもなく。自分で言うのもなんですけど、決勝に進出するのは厳しい倍率を勝ち上がってるから「もっとちやほやして！ 慣れないで!!」って(笑)。アルバイト先の人も徐々にプレッシャー掛けてきて、「まぁ決勝行ったくらいじゃ(ちやほやできない)」みたいな
――まだアルバイトをしてるんですか？
これが吉本七不思議の一つで、決勝行ってもバイトはしてます。これは会社批判になっちゃうんで書かないでください(笑)。あくまで七不思議の一つなんです。でも'11年に“R-1”出場した時には週4～5日のバイトが週3になり、'12年に出場した時には週2になり、'13年に出場した時は週1になり、今年出場したら週0、もしくは月3回くらいになるんじゃないかな？ ただ、まだアルバイト先に籍を置いておかないと怖い生活が続いています
――昨年は優勝の手応えはありましたか？
手応えはありました。テレビを見てる方からも「(誰が優勝するか)分からない」って言ってもらったんですけど、三浦マイルドさんがネタやってる時に現場で聞いてて「負けた」って思ってしまったんです
――その負けは認めざるを得ない？
(負けは)納得してます。だから「今年こそ三浦マイルド倒すぞ」って。でもまさか三浦マイルドがつまづくっていう(笑)
――過去3大会を振り返って、優勝できないのは何が足りないと思いますか？
地味な笑いがすごく好きで、地味な面白さみたいのをつつくところに僕のネタがあるんですが、そこだと思います。派手さが大事だと思いまして、今年は眼鏡を黒から白に変えました。「多分それやわ」って思って、眼鏡を白にしたんで(優勝に向けて)これでピースはそろいました。
――昨年はネタ的に派手さを意識しましたか？
フリップを色とりどりにしてみたり、捲り方を変えてみたりとかっていう部分をすごく考えました。ありがたいことにウケて、1本目を勝ち上がらせてもらいました
――今回ヒューマン中村さんが入ったAブロックは派手な方がそろっていますが？
そうなんですよ！ お祭り騒ぎなんですよAブロックは！ そのお祭りに入れない文化系の匂いを皆さんに感じていただけたらなと。全国にはお祭り騒ぎに便乗したいけどできないおとなしい人たちがいっぱいいると思うんで、その人たちに勇気を与えられるようなネタをしたいなと思います
――1発目でレイザーラモンRGさんがかなりかき乱していくと思いますが？
舞台が散らかってる状態で僕に引き継がれるんで、一回“R-1”をリセットしようと。(その時にお客さんがどうなっているか)全然想像できないので、(レイザーラモン)RGさんのペースに飲まれないように自分らしくやろうと思います
――優勝に対するプレッシャーはありますか？
「圧」で言ったらマネジャーが一番強いです。マネジャーから「ヒューマンさんお願いします！」と。口では言わないですけど、マネジャーが抱えてるタレントの中で一番出来が悪いというのが露骨に顔に出てるんです(笑)。時々、「本当にしっかりしてください」という、病んでる女性のブログみたいな長文のメールをくれるんですけど、それだけ長文を書いてくれるってことは気に掛けてくれてるんだろうなと。マネジャーがそう考えてくださってるんで、お返しできるように頑張りたいです」
――4年連続決勝出場でも一番出来が悪いと見られていると？
ひしひしと感じています。マネージャーがそうそうたる師匠方を担当しているので、自分が一番下なんです！ だからマネジャーにお荷物だと思われないように頑張りたいなと
――今回の出場者については？
大阪組(の芸人)は手の内がわかります。バイク川崎バイクは芸暦も1年しか違わなくて、芸風こそ真逆なんですけど一緒にネタを考えたりしてます。(R-1の)決勝のネタはバイク川崎バイクと一緒にネタを考えている時に思い付くことが多いです。去年と一昨年のネタもバイク川崎バイクと一緒にいる時に思い付いたんで、パワースポットみたいになってます。ネタが一緒だったら「こいつには負けたくない」って思うんですけど、全然違うネタだからお互い応援出来る部分があります。小森園ひろし君とも仲良くしてて、一緒にネタを見せ合ったりしてます。面白くて、いつか決勝に来るなって思ってたら案の定今年決勝に来ました！
――切磋琢磨してきた仲間が並んで決勝に進出なんですね。
小森園とバイク川崎バイクと一緒に来れたのが本当にうれしいです
――芸暦2年目の馬と魚はどう思いますか？
2年目で決勝に来てるし、ギターを持ってキャラが仕上がってるんで、長いこと泥水すすりまくってる僕は若干鼻についています(笑)。「こいつは栄光の道を歩んでるんだ。エリートだ」って。嫉妬を覚えてます！
――バイクさん「馬と魚が毎回持っていく」と言っていました。
若いうちから飛ばしすぎだけど、芸風的に営業で一生食べていけるっていう(笑)。若いのに「なんやねんその約束された未来は！」って。吉本は営業の仕事が多いので、まぁ大丈夫だろうなっていう未来が見えているのがまた腹立たしい(笑)。だから馬と魚には一つもアドバイスあげないです。こいつは仕上がってるんで大丈夫！」
――ヒューマン中村さんにとって“R-1”とはなんですか？
受験と同じです。僕は3回出場させてもらって3回負けてて、3浪している感じというか。ずっと浪人している気分なので、早いところ“R-1”という受験に合格して卒業したいなと。1年に1回だから本当に気を引き締められる舞台です。ネタ考える時にファミレスにこもるんですけど、ファミレスで受験生が頑張ってたら「一緒に頑張ろう！ みんなで合格しよう!!」って思います！ なので(R-1の)合格頑張ります！
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
3月4日(火)夜7:00-8:54
フジ系にて放送
【HP】www.r-1gp.com/top.php
