伝統のテレ朝“水9”刑事ドラマ枠で東山紀之が初主演
「相棒」や「警視庁捜査一課9係」など、数々の名作刑事ドラマを生んだテレビ朝日系の水曜夜9時枠で、7月より東山紀之が主演を務める新作ドラマ「刑事7人」が放送されることが分かった。難解な刑事事件に挑む個性的な刑事たちが、空白の時間を埋めながら“事件のタイムライン”を緻密につなぎ合わせて事件を解決に導く。
同枠の連続ドラマで初主演を務める東山は「この作品は人間的な魅力にあふれた作品だなと思いました。僕が演じる天樹は、事件の裏に隠された“人の願いや想い”をくみ取ることを真剣に考えている優しい男です。と同時に変わった男でもある! 世の皆さんも濃い人間ドラマを見たがっていると思うし、そういう作品の中心にいられることに喜びを感じています。そんな濃い作品をさらに充実させ、先輩たちが作ってきた刑事ドラマの伝統枠に恥じないものを作りたいと思います」と意気込みを語った。
その誠実で真摯(しんし)な人間性と仕事ぶりで周囲から「Mr.パーフェクト」と称される東山が、今回は“ちょっと風変わりな刑事“を演じる。さまざまキャラクターが登場してきた“水9”刑事ドラマで、かつてない魅力にあふれたニューヒーローを、見事に立体化する。
東山が演じる主人公・天樹悠は、事件とは一見無関係かと思われる「時間」に対してこだわりを見せるちょっと風変わりな刑事。一見人懐っこいが、悪くいえば無遠慮。悪気はないが協調性がなく、寡黙かと思えば時に多弁でもある。まるで、同枠の先輩でもある「遺留捜査」('11年ほか)の糸村聡(上川隆也)をほうふつとさせるような典型的な空気の読めない謎多き男だ。
一方、その捜査能力も超一級品にして唯一無二。天樹は死亡推定時刻や犯行時刻、アリバイ時刻、タイムリミットなどから導き出した“加害者と被害者のタイムライン”に疑問を投げ掛け、そこに生じる“空白の時間”の意味を探っていく。
人の死は関係者たちの時間を止めることもあれば、狂わせることもある。誰にでも平等に与えられた「時間」。ある事情からその1分1秒に重みのある時間に執着する天樹だからこそ、“空白の時間”に隠された意味と真相にたどり着くことができる。新たな切り口で展開する“本格派刑事ドラマ”、天樹が捜査の末にすくい取る事件関係者の胸の内から見えてくる“深い人間ドラマ”は見る者の胸を熱くしてくれそうだ。
そんな本格刑事ドラマのストーリーは「警視庁遺失物センター」に所属していた主人公・天樹が、新たな部署に配属されるところから始まる。異動先は「どんなに手柄を挙げようとも、一度配属されたら二度と表舞台に戻ることはできない“刑事の墓場”」「札付き刑事たちの追い出し部屋」とやゆされる警視庁捜査一課12係。実は天樹もしかることながら、12係のメンバーはいずれも警視庁屈指の精鋭にして、個性派ばかり。彼らは互いにぶつかり合いながら、一人では解決できない謎を補完し合い、難事件を解決する。
そんな12係のメンバーを演じる俳優たちも、類いまれなる実力と個性を持ったメンバー。人間観察のプロフェッショナルで“リーダー的存在”の熱血刑事・沙村には高嶋政宏、ことあるごとにラボにこもる情報分析のエキスパート・山下は片岡愛之助、正義感は強いが慢性的にやる気のない刑事・永沢に鈴木浩介、帰国子女で肝の据わったクールな女性刑事・水田には倉科カナ、敵か味方か分からない(?)結果至上主義の係長・片桐を吉田鋼太郎が演じる。
東山と共に、濃厚かつ独特な魅力にあふれる登場人物たちに、名優たちが息を吹き込む。さらに、12係と連携する法医学教授の権威・堂本に扮(ふん)するのは北大路欣也。時に鋭い目を持ち、東山ら12係メンバーと深い人間関係を築いていく。
これ以上はないといっても過言ではない役者陣が演じる7人の“わが道を行く精鋭たち”。彼らが捜査の過程で織りなす人間模様と、徐々に形成されていくチームワーク、そして一癖も二癖もある活躍ぶりに目を光らせよう。
魅力十分の共演者について、東山は「皆さんはどなたも素晴らしく、そして思わず『濃いな~!』と言っちゃったほどの顔触れ! これだけのキャストに囲まれた僕はとても幸せであり、とても不幸せです(笑)。何せこの強烈な個性や経験、お顔(笑)を持っていらっしゃるメンバーと勝負しなきゃいけないわけですから! どう考えても顔のインパクトでは皆さんに劣るので(笑)、違うところで勝っていかなきゃいけないな、と考えているところです。皆さんと関わることによって、僕自身も深みを出せるような人間になりたいですね」と明かした。
7月スタート
毎週水曜夜9:00-9:54
テレビ朝日系で放送