【AKB総選挙】高橋みなみ、涙のラストスピーチ全文
「第7回 AKB48選抜総選挙」の開票イベントが、6月6日に福岡 ヤフオク!ドームで開催され、年内で卒業を発表しているAKB48・高橋みなみは第4位に輝いた。
高橋はAKB48として最後となる総選挙で初めて「1位を目指す!」と宣言し、並々ならぬ決意を持って出馬。これまでAKB48グループを支えてきた立役者に票が集まることが予想されており、結果に注目が集まっていた。
第4位で名前を呼ばれた高橋は、ステージ中央のマイクの前に立ち、涙ながらにファンへの感謝を述べた後、後輩たちへエールを送った。
【高橋みなみスピーチ全文】
「まず、皆さん本当にありがとうございました。私がAKBに入ってからことしで10年がたちます。7回目の総選挙、最後の総選挙でした。
一期生としてメンバーとして入ってきて、たくさんのメンバーの卒業を見送ってきました。いろんな葛藤やいろんな思いがありました。そして私は、入って1年ぐらいの時に、あることに気付きました。私はこのグループでは一番になれない、ということです。同期には前田敦子がいました。次の期には大島優子がいました。みんなすごくて、カリスマ性があって、絶対的人気があって…。
私は歌手になりたくて芸能界を目指しました。たくさんオーディションに落ちました。そして受かったのがAKB48でした。歌手になりたいけどアイドルになりました。かわいいとか、アイドルとか、全然分からなくて…。どうすれば人気が出るのか、とかも分からなくて…。でも、このグループがすごく好きになったから、すごく頑張りたいなって思って。気付いたらキャプテンになって、総監督になっていました。
そして総選挙があって。私なんかが1位になりたいなんて言っちゃいけないなって思いました。グループが好きだからこそグループの先を見ました。『この人がセンターになった方がいいな』『この人が次、1位になったらいいんじゃないか』。自分のことなんてどうでもよかったんですけど、でも、きっとここにいるメンバーみんなが思っていることを私も一緒に思っています。
1位になりたいって言ってみたいな、ってことです。
私は最後の総選挙で初めて1位になりたいと言いました。確かに目標としていた順位に届かなかったし、ここまで呼ばれなかったから1位になろうって思ったけど…でもね、今は本当にすがすがしいです。1位になりたいって言って、ファンの皆さんと一緒に一つの目標に向かって頑張ってこれたことがとてもうれしいです。とっても幸せです。
ここに立ったら何を言おう、とすごく考えていました。何を言うのが正解なのか、最後の総選挙で私はみんなに何を残せるのだろう、と。なので、ここからはぜひメンバーに聞いてもらいたいと思います。
私はメンバーに残したい言葉があります。多分、みんないろんな活動をしていて、悔しいなとか、頑張っても、100頑張っても1ぐらいしか評価されないなって、たくさん矛盾を感じていると思います。でもね、人生っていうのはね、きっと矛盾と戦うものなんだと思います。いろいろ思うことがあると思う。でも、頑張らなきゃいけないときっていうのがあるし、頑張らなきゃいけないときっていうのは一瞬ではないということをみんなに覚えておいてほしいなって思います。
272人、今回立候補しました。呼ばれたのは80人でした。呼ばれなかったメンバーは、では、頑張っていなかったのか。違います。みんな頑張ってます。劇場公演に立ち続け、学業を両立して頑張って、自分のやらなきゃいけないことと一緒に頑張っているんです。でも、ここに立てるのは80人なんです。だからきっと、AKBグループにいればいるほど頑張り方が分からなくなると思います。どう頑張ったら選抜に入れるのか、どう頑張ったらテレビに出れるのか、どう頑張ったら人気が出るのか、みんな悩むと思うんです。
でもね、未来は今なんです。今を頑張らないと未来はないということ。頑張り続けることが難しいことだってすごく分かっています。でも、頑張らないと始まらないんだってことをみんなには忘れないでいてほしいんです。
私は毎年、努力は必ず報われると私 高橋みなみは人生をもって証明します、と言ってきました。努力は必ず報われるとは限らない…そんなの分かってます。でもね、私は思います。頑張ってる人が報われてほしい。だから、みんな目標があると思うし、夢があると思うんだけど、そのね頑張りがいつ報われるかとか、いつ評価されるとか分からないんだよ。分からない道を歩き続けなきゃいけないの。キツいけどさぁ。
でもね、誰も見てないとか思わないでほしいんです。絶対ね、ファンの人は見ててくれる。これだけは私はAKB人生で本当に一番言いきれることです。だから、あきらめないでね。
松村(香織)がまさか私の名言を言ってくれるとは思わなかったんですけど…そうねぇ、ネタにされるよね(笑)。きれいごとだもんね。でもね、ことしも卒業してからも言わせてもらいます! 最後なので、まぁよくアコースティックバージョンとかさ、(篠田)麻里子さまにイジられたりしたんだけど、これが“高橋みなみ総選挙ラストバージョン”です。
皆さん一緒に言ってくれますか?(笑) いきます、せーのっ、努力は必ず報われると、私、高橋みなみはこれからも人生をもって証明します。ありがとうございました!」