“ミゾーユー”の期待感!池井戸潤「民王」がスタート
遠藤憲一と菅田将暉がW主演を務める、池井戸潤原作の痛快政治エンターテインメント「民王」(テレビ朝日系)が、7月24日(金)にスタートする。
同ドラマは、中小企業や銀行などを舞台に、男たちの戦いを描く硬派なものが多い池井戸作品の中で、一線を画すファンタジックコメディー。ある日突然、互いの“心”と“体”が入れ替わった内閣総理大臣・武藤泰山(遠藤)とその息子の大学生・翔(菅田)による物語だ。
出演は遠藤、菅田の他、本仮屋ユイカ、知英、高橋一生、金田明夫、草刈正雄、西田敏行ら。脚本を「SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」('10年ほかTBS系)シリーズの西荻弓絵、演出を「TRICK」('00年ほかテレビ朝日系)シリーズなどで知られる木村ひさしらが担当する。
【第1話】
任期半ばで政権放棄、そんなぶざまな総理大臣を2代続けて出し、民政党の支持率は歴史に残る低迷を記録していた。そんなどん底の危機の中で総裁選に立候補した泰山は、民政党のドン・城山(西田)の力を借り、ついに内閣総理大臣まで上り詰める。
赤坂の高級クラブで長年の盟友・狩屋(金田)と第一秘書の貝原(高橋)と祝杯をあげる中、貝原だけは翔が事件を起こして足を引っ張らないよう冷静にくぎを刺す。
地位と権力にしか興味がなく、家庭を顧みない泰山に嫌気が差して、大学生になると自宅に寄り付かなくなった翔は、とある無国籍でわい雑な町にある「キッチンやみくも」に居候していた。そこを訪ねた泰山は、裸同然の女性と手を握り合っている翔の姿を目撃する。
自分が総理大臣になったことを告げても“塩対応”の翔に「事件だけは起こすなよ」とくぎを刺し、泰山はその場を後にした。
そんな中、泰山の元に経済産業大臣・江見が失言をしたという報告が入る。その日の予算委員会は「中小企業の社長は、企業努力が足りないんだバカヤロー」という江見の暴言で持ち切りになる。城山からは「一度坂を転げ始めると、驚くほど速い。江見は辞任させろ」とプレッシャーを掛けられ、泰山は困惑する。激しい痛みを感じたその時異変が…。
一方、翔は「キッチンやみくも」にやってきた怪しい男と対峙(たいじ)していた。どうやら店主の闇雲(原金太郎)には借金があったようで、その返済が滞ってしまったようだった。
折しも店に来ていた憧れの先輩・真衣(本仮屋)と、その後輩・エリカ(知英)の手前、翔は勇ましくその男を追い返そうとする。だが、ちょっとしたアクシデントで翔の頭にフライパンが激突。激しい痛みを感じたその時、こちらも異変が…。
翔が目を覚ますとなぜか予算委員会の真っただ中に。周りを見渡しても威厳のあるオジサンばかり。若々しい動きでキョロキョロする翔(泰山の姿)に、異変を感じた委員長は休憩を挟むことにし、その間に翔は慌てて私邸へと向かう。
反対に予算委員会にいたはずの泰山は「キッチンやみくも」で目覚める。真衣、エリカら見たこともない人々に囲まれ、思考回路が完全停止する泰山(翔の姿)。慌ててトイレに駆け込み鏡を見ると…そこには息子・翔の顔が映っていた。
訳が分からぬまま私邸へと向かった泰山は、そこで自分の姿をした翔と再会する…というストーリー。
過去の“入れ替わりモノ”以上に抱腹絶倒のコメディー「民王」は、全く制作サイドとは関係ない筆者でも、面白さを約束するマニフェストを掲げたくなるほどのクオリティー。金曜ナイトは肩の力を抜いて笑い転げよう。
7月24日(金)スタート
毎週金曜夜11:15-0:15
テレビ朝日系で放送
※一部地域では放送時間が異なる