池井戸潤の異色作「民王」の初回視聴率は8.5%
7月24日にスタートした遠藤憲一、菅田将暉のW主演ドラマ「民王」(テレビ朝日系)が、平均視聴率8.5%を記録したことが分かった。(ビデオリサーチ調べ、関東地区)
金曜ナイト枠(夜11:15ほか)の初回放送ではことしトップの視聴率で、国民からのまずまずの支持を得た最初の“政権放送”。7月31日(金)の第2話からはさらに話が抱腹絶倒の展開へ向かっていく。
同作は、中小企業や銀行などを舞台に、男たちの戦いを描く硬派なものが多い池井戸潤の作品の中で、一線を画すファンタジックコメディー。ある日突然、互いの“心”と“体”が入れ替わった内閣総理大臣・武藤泰山(遠藤)とその息子の大学生・翔(菅田)による物語だ。
初回のストーリーは、任期半ばで政権放棄、そんなぶざまな総理大臣を2代続けて出し、民政党の支持率は歴史に残る低迷を記録していた。そんなどん底の危機の中で総裁選に立候補した泰山は、民政党のドン・城山(西田敏行)の力を借り、ついに内閣総理大臣まで上り詰める。
しかしその直後、泰山の元に経済産業大臣・江見が失言をしたという報告が入る。その日の予算委員会は「中小企業の社長は、企業努力が足りないんだバカヤロー」という江見の暴言で持ち切りになる。城山からは「一度坂を転げ始めると、驚くほど速い。江見は辞任させろ」とプレッシャーを掛けられ、泰山は困惑する。激しい痛みを感じたその時異変が…。
一方、翔は居候する「キッチンやみくも」にやってきた怪しい男と対峙(たいじ)していた。どうやら店主の闇雲(原金太郎)には借金があったようで、その返済が滞ってしまったようだった。
折しも店に来ていた憧れの先輩・真衣(本仮屋ユイカ)と、その後輩・エリカ(知英)の手前、翔は勇ましくその男を追い返そうとする。だが、ちょっとしたアクシデントで翔の頭にフライパンが激突。激しい痛みを感じたその時、こちらも異変が…。
翔が目を覚ますとなぜか予算委員会の真っただ中に。周りを見渡しても威厳のあるオジサンばかり。若々しい動きでキョロキョロする翔(泰山の姿)に、異変を感じた委員長は休憩を挟むことにし、その間に翔は慌てて私邸へと向かう。
反対に予算委員会にいたはずの泰山は「キッチンやみくも」で目覚める。真衣、エリカら見たこともない人々に囲まれ、思考回路が完全停止する泰山(翔の姿)。慌ててトイレに駆け込み鏡を見ると…そこには息子・翔の顔が映っていた。
訳が分からぬまま私邸へと向かった泰山は、そこで自分の姿をした翔と再会し、とりあえずそれぞれ入れ替わったままで暮らすことに。
翔の姿をした泰山は、翔の代わりに受けた面接で面接官を論破したり、借金に悩む闇雲の経営状態をバッサリと切ったりと、なよなよとした本人とは違う一面を出す。
一方、翔の姿の泰山は江見の失言問題への囲み取材で号泣しながら江見を同情する発言をしたり、予算委員会で漢字の読み間違いをしまくったりと、今までの泰山とは違う姿をさらす…というストーリーだ。
7月31日(金)の第2話では、二人にさらなるピンチが押し寄せる。泰山の姿をした翔は、レアメタルの一種である金属の輸入交渉に挑む。何としても成功させなくてはならない泰山らは、ウズラスキスタン国の大統領であるガードナーを“おもてなし”。嫌がる翔に外交術をたたき込み、ガードナーとの交渉をスタートさせることになるのだが…。
初回を見逃してもすんなり入れそうなほど気楽に見られるコメディー「民王」。危機に“ジカメン”して、気分が沈んでいる人でもおなかを抱えて笑えそうだ。
毎週金曜夜11:15-0:15
テレビ朝日系で放送
※一部地域では放送時間が異なる