“南くん”中川大志「ギャップを意識しました」
11月9日(月)にスタートする「南くんの恋人~my little lover」(フジテレビ)で、主演を務める中川大志とヒロインの山本舞香にインタビューを敢行。
前編後編に分けて、2日連続で掲載する。前編は、これまで何度も映像化されてきた名作に挑む感想や、撮影エピソードなどを語ってもらった。
――原作は国民的名作ですが、出演が決まったときの感想と周囲の反響を教えてください。
中川:リアルタイムで過去のドラマを見ていたわけではありませんが、この作品の名前はもちろん知っていました。実際にやらせてもらうことになり、たくさんのファンがいる作品だし、今までのドラマも人気があったので、プレッシャーを感じました。
台本をいただいたら、キャラクター設定やストーリーが一新されていたので、新しい「南くんの恋人」が作れるんじゃないかなと思い、監督と相談しながら役を作らせてもらいました。
決まったと発表されてからの反響はすごかったです! 「本当におまえがやるの?」などと、いろいろな人から連絡がきました(笑)。そのときにあらためてこの作品の人気を実感して、気が引き締まりました。
山本:私は、最初この役が決まったと聞いたのは事務所のエレベーターでした。マネジャーにさらっと「『南くんの恋人』やるから! やったね~」と言われたのですが、その時はまだ「南くんの恋人」を知らなくて…。私は鳥取出身なので、たぶん地元ではやってなかったんでしょうね。(周囲を見回し)…あれ? やってないですよね?(笑)
中川:いやいや、全国ネットだったから鳥取でもやっていたでしょ?(笑)
山本:え~? そうなの? でも、舞香は知らなかったなあ。撮影は漠然と大変なんだろうなと思っていましたが、新しい「南くんの恋人」を作りたいと思って撮影に臨みました。実際に完成したDVDを全て見ましたが、とても面白いですよ!
――成功の手応えを感じましたか?
山本:手応えというより単純に一つの作品として面白いなと思いました。自分の芝居がどうかではなく、周りの方がすごく助けてくださいました。見えない形でもフォローしていただきましたし、いくら感謝してもしきれないくらいです。
中川:そうですね。僕はまだ3話までしか見られていませんが、面白いですよ。
――新しい「南くんの恋人」を作る上で、気を付けたところや心掛けたことはどこですか?
中川:原作の南くんはちょっとさえないというか、少し抜けていて弱々しいキャラ。その分人間味があってすてきなキャラクターだと思うんです。でも、今回のドラマのキャラクター設定は、勉強もできて、スポーツもできて、格好良いという設定。そういう完璧なキャラクターですが、人間味のない感じにはしたくないなと思いました。
文武両道の完璧な人って面白くないですが、ちよみ(山本)との“同棲”生活が始まり、南くんの見えない部分が見られて、それをちよみが目撃していくのが面白いですよね。南くんの本性というか、意外な一面とのギャップを見せることで、人としての面白みが出るんじゃないかなと思ったので、きっちりギャップを付けることを意識しました。
山本:心掛けたところ…。私の撮影は、他の人が先に撮り終わったあと、最後の2週間にまとめて撮ったので、他の人の芝居には負けないようにしようと思いました。ちよみは15cmなので、普通サイズの人と画面の中で並んだときに、いつもと同じ体の動きだとなかなか感情などが伝わりにくいんです。なので、全身を使ってお芝居をして、普通サイズの人に負けないようにしないと!と思いました。
――ちよみのシーンは基本的にグリーンバックで撮影したんですよね?
山本:はい。グリーンバックでした。
中川:2カ月間くらい館山(千葉)でロケをして、それが終わってからちよみのシーンを一人でスタジオで撮りました。孤独なところで(笑)。
――じゃあ、山本さんは皆さんの演技を見て、それを受けた演技をしたのですか?
山本:全部は見ていませんが、ちよみが関わっているシーンは全て見てから演技しました。
中川:実際に舞香ちゃんが僕たちの演技している場所に来て、見守ってくれました。カメラの前には立たないんですけど、僕は何もないところで芝居をしないといけないので、せりふの掛け合いをするために。
舞香ちゃんがいない日は、先に声だけ録音したやつを僕が聴いて芝居したんですけど、それだとその場でやるテンポ感だったり、空気感も違ったりして、めちゃめちゃやりづらいんです。
でも、基本的に舞香ちゃんがずっと現場にいてくれたので、いっぱい話し合いもできたし、監督とも話し合えたし、そこは本当に一緒に芝居をしてくれたからこそ合成でも違和感なく表現できたのかなと思いました。
山本:「このくらいの間を取って!」などと現場で言えたから。2週間くらい別作品の撮影で私が現場に行けなかったときは、代理の方の声でやってくれたんですけど、その後私がグリーンバックで撮るとき、私もやりにくいんです。
自分のテンポじゃないから、慣れるまでは違和感ありました。でも、それ以外は、本当に現場に行って良かったなと思いました。声だけでも一緒にできて良かったなと思いました。
中川:現場でロケを先に終えて、それ合わせで舞香ちゃんは合成しないといけないので…。そこで芝居を作っておかないと、撮ってしまったら撮った方に合わせないといけないですから。本当にそこは一緒に芝居を作れたので、良かったなと思いますね。
【“ちよみ”山本舞香「ねえねえ…一緒に帰ろっ♪」記事へ続く。同記事は11月9日(月)朝6時掲載予定】
11月9日(月)スタート
初回は夜2:35-3:30
フジテレビで放送(※関東ローカル)
原作:内田春菊「南くんの恋人」(C)Shungicu Uchida (C)「南くんの恋人~my little lover」製作委員会
◆中川大志
ヘアメーク:池上豪(NICOLASHKA)
スタイリスト:山本隆司
◆山本舞香
ヘアメーク:MAKI(P-cott)
スタイリスト:阿井真理