広末涼子と夫婦役!滝藤賢一「やりたい放題でした」
日本中が涙したベストセラー実話エッセーを映像化した映画「はなちゃんのみそ汁」のプレミア試写会が、12月8日に行われ、広末涼子、滝藤賢一、赤松えみな、阿久根知昭監督が登壇した。
同作で主人公・千恵を演じる広末は「平日のお忙しい時間に、足を運んでいただきありがとうございます。きっとこの話をご存知の方も多く、ハンカチのご用意をしているかと思います。でも大丈夫です。この作品は悲しい映画ではありません。たくさん笑って、家族の絆や温かさや日常のありがたさ、健康の喜びを再確認してもらって、晴れやかな気持ちで帰路に就いてもらえるとうれしいなと思います」とにこやかにあいさつした。
一方、千恵の夫・信吾を演じる滝藤は「早く見ていただきたい。自信を持ってこんなに見てほしいと思う映画はありません。きょうは楽しんでいってください!」と、力強くコメント。
また、阿久根監督も「悲しくしたくない、千恵さんが“こんな映画にしてくれてありがとう”と言ってくれるような映画にしたくて脚本を書きました。(原作者の)安武(信吾)さんから“千恵が望むような形になっていると思います”と言われたことがすごくうれしく思っています」と語り、ホッとした表情を見せた。
広末は先月ハワイにて開催された「第35回ハワイ国際映画祭」で、これまでのキャリアを総括して評価された俳優に贈られる「キャリア功労賞」を受賞。過去、日本人では渡辺謙や役所広司、海外ではサミュエル・L・ジャクソンなどそうそうたるメンバーが受賞しており、本作の演技がこれまでで最高だと評価された広末は「私には100年早い。立派な恐れ多い賞をいただいて恐縮です」と、謙虚に受け止めていた。
さらに、同映画祭では本作のワールドプレミアも行われ、現地の反応を肌で感じたそう。「海外で自分が出演した作品を見てもらえることは貴重な体験でありがたいこと。本当にたくさんの方が声をあげて笑ってくださっていて、映画というものを通じて、言葉や国、文化は違っても笑いは万国共通なんだなと思うと、とてもうれしかったです」と、広末は意気揚々と語った。
先日、本作の舞台である福岡で行われた試写会でも、上映中に笑いが起きたという。特に滝藤が演じる信吾のユーモラスなキャラクターが評判だったようで、滝藤は役作りについて「僕はやりたい放題、監督の演出通りにやらせていただいた」と明かす。
続けて「僕の面白い芝居を広末さんが面白く受けてくださったんで、とても笑いと愛にあふれた映画になったと思う」と“キラーパス”を出すと、広末は「私はお笑い担当ではなかったので」と即座にツッコミを入れ、映画さながらの仲むつまじさを見せ、会場の笑いを誘った。
その後、2人の娘・はなを演じた子役の赤松が登場、広末と滝藤に手紙のプレゼントのサプライズを。赤松は「千恵ママ、信吾パパへ。撮影の時、眠いとか寒いとかいっぱいわがままいってごめんね。千恵ママは、はなのことをたくさん心配してくれたって聞いたよ。本当にありがとう。信吾パパは撮影の合間、携帯で動画見せてくれたね。楽しかったよ。はなはこないだ5歳になりました。
家族みんなで久しぶりにおみそ汁を作って、信吾パパが『うまかー』って言ってくれてうれしかった。今も毎日じゃないけど、おみそ汁作ってるよ。また、千恵ママと一緒にかつお節削ったり、おみそ汁作ったりしたいな。これからもよろしくね。はなより」と感謝の言葉を述べた。
まな娘からの思わぬプレゼントに、広末は「バックミュージックにやられてる感じ」と目を潤ませながら語り、滝藤も「うれしいですね。現場ではこういったの聞かなかったので」と涙を拭う姿を見せた。
大変な撮影現場でも赤松の存在が力になったと広末が力説している最中、落ち着かないのか、もぞもぞ体を動かす赤松に会場からは笑いと「かわいい~!」の声が殺到。そんな赤松を監督も「芝居か本気か分からない」と絶賛した。
最後にキャストを代表して広末から「本当に安武さんファミリーの温かい絆と日常が描かれた優しい映画に仕上がったと思う。元気な彼女(赤松)とお空の千恵さんが守ってくれていた。たくさんの人に見ていただきたいです」と、メッセージを送った。
12月19日(土)より、テアトル新宿、福岡県内先行公開
'16年1月9日(土)より全国拡大公開
配給:東京テアトル株式会社