大和孔太が撮影現場で見た中井貴一&岩松了の姿とは?
2月13日(土)からWOWOWプライムで中井貴一主演の「連続ドラマW きんぴか」(毎週土曜夜10:00-11:00)が放送スタートとなる。
浅田次郎の同名小説シリーズを映像化した本ドラマは、ヤクザの健太(中井)、元政治家秘書・広橋(ユースケ・サンタマリア)、政権に反旗を翻した元自衛官・大河原(ピエール瀧)という3人の悪党が信じていた組織に裏切られ、彼らなりの方法で“筋”を通そうと行動を開始する物語。
21歳の若手俳優・大和孔太が、健太(中井)を裏切った天崇連合会岩松組の若い衆・清水役で出演を果たし、インタビューに応じた。
出演決定の際には事務所スタッフからのうれしいサプライズがあったという。
「事務所で、急に『これちょっと読んでみて』と企画書と台本を渡され、めくっていったら自分の名前があるんです。5秒くらい時が止まって、『本当ですか!?』って。その1カ月前から浅田先生の原作を読むように言われていて、そのためだったんだと分かりました。実感は徐々に徐々に湧いてきました。うれしかったですし、同時に何が何でもやってやろうと気が引き締まったのを覚えています」と振り返った。
清水を演じた大和は「舞台とCMの経験はあったのですが、連続ドラマは初めて。中井貴一さんの作品を見てみたり勉強はしたけど、ヤクザと接することがないので役作りにかなり苦戦しました。現場で注意されたのは、ヤクザとしての立ち居振る舞いと声の出し方、目に見えない“オーラ”のまとい方。最後まで『もっと出して』『もっと出して』と言われましたね。それがどんな映像になっているのか、まだ見ていないので分からないですけど、不安でもあり楽しみでもあるところです」と手応えを感じている様子。
また、「まさかいきなりヤクザ役がくるとは、という気持ちもあったのですが、なかなか経験できないことだし、ベテランの方々に囲まれた素晴らしい環境も含めて、全てに感謝したいです」と語った。
一匹狼になって不穏な動きをする健太を、清水は若松組の構成員として、けん制する役どころ。中井との共演について「オーラは強烈でしたね。もう、迫力がすごくて。僕、泣かなくていい場面で泣きそうになっちゃいました」と印象を明かす。
清水が組の若頭・田之倉(岩松了)から指示を受けるシーンは毎話登場する。「岩松了さんは演技についてたくさん話してくださいました。中井さんもですが、何か質問したら、優しく教えてくださいますし、気さくに話し掛けてくださいます」と感激しきり。
現場での大和は「吸収できるところは全部吸収しようと思って、ずっとひっついていたので、待ち時間も監督の後ろでひっそりと行動していた」という。ベテラン俳優を前にした21歳のまなざしは「まだまだ(俳優としてステップアップする)道のりは長いな」と感じたそうだ。
「僕は結構、人に質問しに行けるタイプですが、あそこまでの大御所さんとなると…。ちゃんと自分の中で聞くことを整理して決めてから行って。そうしたらすっごいニコニコして答えてくださいました。うれしいですし、僕も俳優として大きくなれた時には、ああいう人になりたいです!」と興奮しながら喜びを語った。
勇気を振り絞った結果、「カメラに自分がどう映るのか常に意識するのも、立ち回りもけがをしないように現場で気遣うというのも学びました。一番勉強になったのはやはり演技について。中井さんや岩松さんも自然にしゃべって楽に立っている。所作が細かいので淡々としているように見えて深さがある。せりふの言い回しも、こんなにナチュラルに言える人ってすごいですね」と収穫があったようだ。
今後の活動について「ことしの目標は連ドラのポスターにレギュラーとして名前が載ること。そしていつかは海外作品にも出てみたいし、時代劇にも挑戦したいですが、今はいただいた仕事にしっかり取り組んでいきたいです」と目を輝かせる。
さらに、「(現場で見た中井、ユースケ、ピエールの役の)お三方のように、筋を通せる人間でいたいな、と。そのために日頃から気を付けているのは自分に正直に、長い目で見て良し悪しをつけられる人間を目指しています」と、ドラマのテーマである“筋”になぞらえて、理想の人物像を語っていた。
2月13日(土)スタート ※第1話無料放送
毎週土曜夜10:00-11:00
WOWOWプライムで放送
原作=浅田次郎「きんぴか」シリーズ(光文社文庫刊)
脚本=久松真一
プロデュース=東康之
プロデューサー=浅野澄美
演出=西浦正記
出演=中井貴一、ユースケ・サンタマリア、ピエール瀧、青柳翔、山本龍二、品川徹、三浦誠己、新妻聖子、村井國夫、岩松了、飯島直子、綿引勝彦ほか