注目の若手俳優・堀井新太が地上波初主演作を語る!
3月29日(火)夜10時から創作テレビドラマ大賞「川獺(かわうそ)」(NHK総合)が放送される。主人公の教師・保(堀井新太)は、父の危篤を知り、14年ぶりに故郷の高知に帰る。父・明憲(勝村政信)は、かつて絶滅したニホンカワウソを発見したとうそをついて世間を騒がせ、そのせいで保とも離れ離れになっていた。父へのわだかまりが消えない保は、父がうそをついた理由を調べ始める。
そんな本作で、地上波ドラマ初主演を飾るのが、堀井新太。連続テレビ小説「マッサン」('14~'15年NHK総合ほか)での、森野一馬役の好演も記憶に新しい若手注目俳優だ。そんな堀井にインタビューを敢行。撮影での苦労や、高知ロケの様子を語ってもらった。
――今回が地上波ドラマ初主演とのことですが、オファーが来たときのご感想をお聞かせください。
主演と聞いて「うれしい」と思うと同時に「大丈夫かな」という不安もありました。でも、割合で言うとうれしさ7割、不安3割といったところですね。うれしさの方が強かったです。
――今回演じる保のキャラクターをどう捉えていますか。
ある事情で父とわだかまりがあって…という複雑な人間ですが、簡単に言えば“素直じゃない人”ですかね。自分も思ってもいないことを言って後から後悔するようなことがあるので、似ている部分はあると思います。ただ、生きてきた環境は違うので自分に演じられるかなという不安はありました。
――その不安はどのように乗り越えたのですか?
保と家庭環境の近い友人に話を聞きました。印象に残っているのは「普段はあまり気にすることはないけれど、“父親”というワードには敏感になっている」という話ですね。
――保を演じる中で、一番難しかったのはどのシーンでしたか?
高知で父がカワウソを見つけたといううそをついた理由を探し始めたのですが、そんな中、急にパートナーの由美(岡本玲)が高知にやってくるんですね。由美は保の子供を身ごもっていますが、父親と距離のある保が父親になることに不安を抱いていることも見抜いているんです。
海辺で、突然現れた由美に別れ話を切り出されるシーンがあって、それは大変でした。一つ間違うと、(子供ができるのに踏ん切りがつかない)保がすごく自分本位な人間にも見えるし、(葛藤を続ける保を待っていられない)由美がパートナーのことを分かってあげられない人のようにも見えるんです。マネジャーとお酒を飲みに行って、悩んでいると打ち明けたくらいです。
終わった後は、岡本さんと「二度とは同じ芝居はできないね」と言い合いました。そのシーンは特に見てほしいですね。
――作品の舞台となる高知で撮影をされたということですが、印象に残っていることはありますか?
とにかく、海、山、川と自然が雄大で、またスタッフさんもすてきな場所を探してくれていたので、素晴らしい環境で撮影に打ち込むことができました。演じる上で、より一層気持ちが入りやすかったです。
それから、保の実家が水産工場なのですが、本当に水産工場を借りて撮っているんです。エキストラの方も皆さん高知の人でしたし、全てがリアルだったなという印象です。
――そんな高知で保は父の真実に迫っていくわけですが、その中で叔母の圭子(高岡早紀)と関わることが多かったと思います。高岡さんとの共演の印象はいかがでしたか?
本当に頼りになるといいますか、実際にお母さんでもありますけど母性を感じましたね。撮影現場でお会いしたときに、もう完全に“高知のおばちゃん”になっていて、そう言ったら「おばちゃんって!」と言いながら笑っていました。
――最後に視聴者に向けて、どんなふうにこのドラマを見てほしいかメッセージをお願いします。
難しいものだと気構えずに見てほしいです。何よりも見てもらうのが一番だと思うので、肩の力を抜いて見てください。若い人にも見てほしくて。大事なことを思い出してもらえるような作品になっていると思います。
3月29日(火)夜10:00-10:50
NHK総合で放送