中村梅雀、亡き父の姿と重なる「伝七捕物帳」
NHK BSプレミアムで7月15日(金)からスタートするBS時代劇「伝七捕物帳」(毎週金曜夜8:00-8:45)の試写会が行われ、主演の中村梅雀の他、出演する田中美佐子、徳重聡、上遠野太洸、原田夏希、松平健が出席した。
「伝七捕物帳」は、陣出達朗による時代小説が原作で、ことし1月に亡くなった梅雀の父・梅之助が'70年代に演じた同タイトルのドラマの主人公・黒門町の伝七を、梅雀が受け継ぎ演じている。
伝七は粋で優しい岡っ引き。鋭い推理と得意の十手さばきで悪を懲らしめるが、一方で情に厚く、事件に関わった者たちの幸せを願い仲間たちと奮闘する。
梅雀は「父が160本撮ったものはもちろん見ていました。いつかはやるだろうなと思って待っていましたけれども、(昨年)決まった時には喜びまして、父に報告しましたところ、父も大変喜んでくれました。出来上がったものを見て、父の面影も少し出てしまうんだなと思いつつ、梅雀なりの伝七になって、伝七という男の人生をにおわせる作品になっていくのではないかなと思っています」とあいさつ。「今後を期待していただいて、長いシリーズとして続けていきたいと思っております」と意気込んだ。
また、伝七の恋女房・お俊を演じる田中美佐子は、「台本を見た時に、まず驚いたのは年齢です。30代と書いてありました。できるのかなと不安で、出来上がったものを見てもやっぱり長屋のおばちゃんにしか見えませんでしたけれども、精いっぱい頑張らせていただきました」と率直な思いを語り、会場を笑わせた。
伝七の下っ引きを演じるのは、徳重聡と上遠野太洸。共に時代劇には新鮮な気持ちで挑んだと言い、「がってんの勘太」役の徳重が「僕は“がってんの”というより、“すっとぼけの”勘太。時代劇はほぼ初めてで、ましてや下っ引きなんていうのは全くの初めてで、すっとぼけた芝居もやったことがなかったので、初めてだらけの作品でした」と話すと、「かんざしの文治」役の上遠野太洸も、「ちょっとした手の動きだったり、置き場だったり、(江戸時代ならではの)言葉の伝え方とかそういうところを、監督や梅雀さんにアドバイスをもらいながら徐々に体に染み込ませていきました」と撮影を振り返った。
伝七が通う食事処の看板娘・小春役の原田夏希と、北町奉行の遠山左衛門尉役の松平健は、作品を貫く「人情」について言及。2人は共に、伝七のおせっかいなほどの思いやりが見どころだとアピールした。
また、撮影中の印象的なエピソードについて聞かれると、梅雀は「とにかくめでたいことが多かった。徳重くんはお子さんが生まれて、夏希ちゃんは結婚されて」と話し、同ドラマの締めのせりふ「めでてぇなぁ」に掛けて、出演者みんなで喜んだことを明かした。
7月15日(金)スタート
毎週金曜夜8:00-8:45
NHK BSプレミアムで放送