銀河英雄伝説 Die Neue Theseのあらすじ
【最終回】ロイエンタール艦隊と、ヤンの率いるイゼルローン駐留艦隊の最初の戦いは引き分けに終わる。ロイエンタールは、事前の計画通りラインハルトに増援軍の派遣を求め、ミッターマイヤー艦隊がオーディンから出撃する。しかし、その途上、艦隊の真の目的地はイゼルローン回廊ではなく、フェザーン回廊であることが明らかになる。「疾風ウォルフ」の指揮する部隊は、その異名通りの速さで惑星フェザーンの重要拠点を制圧していく。
オーディンでは、同盟領進攻作戦の最終的な人事と作戦名“神々の黄昏(ラグナロック)”がラインハルトによって発表される。一方、自由惑星同盟の国防調整会議の出席者たちは、帝国軍がイゼルローン回廊から侵攻してくることを警戒する。ビュコックは、ヤンが親書に記したようにフェザーン回廊からの侵攻が本命である可能性を主張するが、まともに取り合う者はいなかった。そして、ついにロイエンタール率いる艦隊がイゼルローン回廊へと姿を現す。
フェザーンの駐在武官に任命されてイゼルローン要塞を旅立ったユリアンと護衛役のマシュンゴは、統合作戦本部で正式な辞令を受け取るために、まずはハイネセンを訪れる。辞令を受け取った後は、宇宙艦隊司令長官のビュコックを訪ね、ヤンからの親書を直接手渡す。さらに、メルカッツと共に銀河帝国正統政府に参加したシュナイダーとも再会する。ユリアンとマシュンゴは、銀河帝国正統政府の内情やメルカッツの置かれている現状を知ることに。
フェザーンの駐在武官に任命されたユリアンと、銀河帝国正統政府の軍務尚書に招かれたメルカッツは、イゼルローン要塞のヤンの元から去っていく。一方、帝国では、上級大将や大将らを招集しての最高作戦会議で、ラインハルトが自由惑星同盟への大規模進攻に関する具体的な作戦を明かす。それは、フェザーンの帝国駐在弁務官ボルテックの協力により、フェザーン回廊を通過して、同盟領へと進攻するという計画だった。
ラインハルトの宣戦布告を受け、自由惑星同盟政府は軍部への影響力を強めていく。トリューニヒトに近いといわれるドーソンが統合作戦本部長へ就任するなど、軍首脳部の大幅な人事刷新を行っていく。その余波によりフェザーン駐在弁務官事務所付きの武官に任命されたユリアンは、ヤンの側から離される命令に納得がいかない。だが、ヤンは、統合作戦本部からの命令というだけではなく、ユリアンにフェザーンの内情を見てきてほしい理由があることを説明する。