もうひとつのシルクロードの放送内容
探検家が西域の調査で次々と発見を重ねたなか、もっとも目覚しい成果を挙げた1人がハンガリー生まれのイギリス人・スタイン。楼蘭、ニヤ、ミーラン、敦煌。スタインの発掘は、西域の歴史の謎を解き明かしていった。その膨大な収集品を所蔵する大英博物館と大英図書館を紹介。またスタインと並んで敦煌の貴重な文書や絵画を持ち出したフランス人東洋学者ぺリオの収集品を収めるギメ美術館などを訪ねる。
20世紀初頭まで、タクラマカン砂漠を中心とした西域は世界地図上の空白地帯とされ、多くの探検家がこの未知の土地“シルクロード”の探査に身を投じ、貴重な発見を成し遂げた。砂に埋もれた遺跡から探検家たちが持ち去った、おびただしい壁画、塑像、古文書は、欧米の博物館に収められている。その博物館を2回にわたって紹介。今回はベルリン美術館、スウェーデン民族博物館などを訪ねる。
中国の地下に眠っていた膨大な文物を紹介する3回目。度重なる戦乱の舞台となったシルクロードは、繁栄を極めた王国が滅び、また、押し寄せる流砂の下に埋もれた。トルファンにある西域最大の遺跡・高昌故城は、唐代、インドに向かう玄奘三蔵が訪れたころ東西交易の中継地として全盛期を迎えたが、13世紀のチンギスハーン遠征で廃墟に。そのほか、あるとき全ての住民が幻のように消えてしまったニヤ遺跡などを訪ねる。
中国の地下に眠っていた膨大な文物を紹介する2回目。古代の王侯が不死の願いを込め、全身に玉でつくった衣をまとった金縷玉衣。唐第3代の皇帝・高宗と、妻・則天武后が葬られている乾陵の参道を守るさまざまな像。およそ1500年前、トルファンの地を治めた高昌国の王侯たちが眠るアスターナ古墳に描かれている西方由来の樹下美人図や、タクラマカン砂漠のまっただ中にあるニヤ遺跡で発見された、男女が手をつなぎあったミイラなどを紹介する。
中国の地下に眠っていた膨大な文物を紹介する5回シリーズの1回目。世界を驚倒させた始皇帝の兵馬俑の発見は、1974年、中国西安郊外で井戸を掘っていた農民が焼き物でできた兵士の首を見つけたことから始まった。4〜5世紀、辺境防衛の任にあたった兵士の暮らしを伝える嘉峪関画像磚墓や、墓道の壁画で知られる永泰公主墓などを紹介する。