NNNドキュメント’22の放送内容一覧
国籍がない子供の苦悩をつづる。愛知に住む男子大学生は、不法滞在の母親が出生の手続きをしなかったことで、国籍を持てずに生きてきたという。それ故に親子関係はゆがみ、息子の人生は翻弄され続けた。日本に暮らす外国人が増加する中、生まれた国籍のない子供を支える体制が求められる現実を伝える。
牛飼いの道を突き進む若者の5年間の記録を紹介。牛が大好きな和牛農家の23歳の男性は、常に牛の専門書を持ち歩き、スマホをのぞけば牛の写真がびっしり。夢は、亡き父が生前に誕生させた全国トップレベルの種牛を超える牛をつくること。さまざまな困難に直面しながらも、夢に突き進む男性を追う。
「赤ちゃんポスト」から母子の幸せを考える。15年前、親が育てられない子供を匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」を熊本の慈恵病院が開設。その後、特定の相談以外に身元を明かさずに出産できる「内密出産」を導入した。匿名出産を望む女性と、かつてゆりかごに託された青年の思いに迫る。
コメに人生をささげた男性に密着。日本人の主食「コメ」は、この半世紀で消費量は半減し、価格も低迷。将来、農業に携わる人は半減するという予測もある。秋田・大潟村の73歳の男性はコメ作り一筋に人生をささげてきた。今も奮闘と挑戦を続ける姿から、「日本のコメと農業はどうなるのか」に迫る。
太陽の光と闘う家族の活動に密着。静岡・浜松に住む1歳の男の子は、生後2カ月で、紫外線を浴びると皮膚にやけどのような症状が出る指定難病「色素性乾皮症」と診断される。だが、現在治療法は確立されていないため、外出時は防護服を着用しなければならない。治療法を求め続ける両親の思いに迫る。
封印されてきた死刑冤罪の闇を12年間追跡したドキュメンタリー。死刑執行後に冤罪の可能性が浮上した「飯塚事件」。1994年、殺人事件で逮捕された男性は一貫して無実を主張するも、DNA型鑑定などを証拠に死刑は執行される。その後、DNA型鑑定に疑義が生じ、元死刑囚の家族が再審請求を行う。
発達障害の少女と家族の日常を紹介する。場面緘黙症という発達障害がある15歳のみいちゃんは、家以外では話すことができず、体の動きも固まってしまう。小学4年生で不登校になったことでお菓子作りを始め、6年生でお菓子店をオープン。だが、店が有名になるにつれ、彼女の心に異変が起こり始める。
ロシアによるウクライナ侵攻から、“核”の存在意義を問い掛ける。核兵器の使用をちらつかせ威嚇する核大国が起こした戦争は、安全保障を巡る国際秩序を一変させた。番組では、核兵器禁止条約に背を向け、核の抑止力への依存を高めようとしている日本の問題に迫るとともに、ヒロシマの教訓を伝える。
長崎で被爆しながらも、それを認めてもらえない“被爆体験者”の77年にわたる苦しみを伝える。原爆投下後に降った「黒い雨」の被害者は、川一本で被爆地域と体験者の地域に分断されるなど不合理な線引きが存在する。「自分の病気は原爆のせいではないか」という不安に駆られる“被爆体験者”の思いに迫る。