ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第91回ザテレビジョンドラマアカデミー賞最優秀作品賞 受賞インタビュー

逃げるは恥だが役に立つ

みくりと平匡がどんな結婚生活を送り、どんな家族を作るか描いてみたい(那須田淳P)

放送が終わって、2カ月ほどたちますが、今でもかなりの反響ですね
スタートの視聴率からほぼ倍になることなんていうことはこれまで経験したことがありませんでした。じりじりと見てくれる人が増えていってくれたから、その延長戦上で、まだ話題にもしてもらっているんだなと思ったりもするので、そういう作品もあるんだって自分たちも思いましたし、作っている方としてはとてもいい経験になりました。
この作品が視聴者に受け入れられたところはどこだと思いますか?
新垣さんと星野さんの2人の新鮮さ、この2人のラブコメがどうなっていくんだろうというところはまず、あったと思うんです。そして原作と同じように、2人の間に出くるさまざまな問題を丁寧に一生懸命まじめに語り合う姿。それを見ている方が、楽しみながら、笑って、時には涙して、自分自身に重ねて、みなさんが一緒になって考えてくださったことが、たくさんの人に共感していただけたと思います。
でもその分、プレッシャーもすごかったのではないですか?
一番プレッシャーなのは、毎回視聴率が上がっていったことです。普通でしたら、途中で少し下がったり、上がったりを繰り返したりするんです、平行線なときもあったけれど、下がっていかないことで「また上がらないと」というプレッシャーは結局最後までありましたよね(笑)。そういうことも初めてだったので、それもプレッシャーだけれども、自分たちも楽しんで作っていたので、ありがたいプレッシャーなんだと思っていました。
新垣さんとはこれまで多くの作品を一緒にやられていると思いますが、新垣さんの魅力を教えてください
一番初めに連続ドラマをやったのが、高校生役の「パパとムスメの七日間」('07年)、社会に出て働き始め仕事に向かう「空飛ぶ広報室」('13年)、結婚生活を送る「逃げるは恥だが役に立つ」('16年全てTBS系)。そのときどきの年齢に応じたテーマを一緒にでき、それを時にはコメディエンヌとしても楽しましてくれて、作品のテーマを楽しく伝えてくれました。その中でも、今作はしっかりいろいろなことを受け止めて、シリアスなシーンもパロディーシーンもたくさんの引き出しを的確に魅せてくれました。これからもまだまだいろいろな引き出しを作って、すてきな女優さんに成長していくんだろうなと思いました
星野さんはいかがですか?
星野くんとは「コウノドリ」で、平匡とは違うタイプのクールな人を演じてもらいました。今回、平匡という役もぜひやってもらいたいなと思ったのは、星野くんの持っている「信頼感」から。お話の根幹にいる大事な人、テーマを担ってくれる人、それはクールな四宮であっても、今回のある意味クールだけど、ちょっとお茶目でもあり、でもすごくまじめな平匡であっても、テーマを担う役の俳優さんを誰がいいかなと思うときには、感情移入して見ることができる信頼感を求めるんです。特に今回は、女性はみくりを、男性は平匡を応援したい、感情移入したいという構図があったので、星野さんがオーラとして持っている信頼感が平匡にはまったんだと思います。
たくさんの方が〝逃げ恥ロス〟に陥り、続編を望む声も多いと思いますが、続編は考えていらっしゃるのでしょうか?
原作としては一度、物語は終わってはいるけれども、みくりと平匡がこれからどういう結婚生活を送り、どんな家族を作っていったりするのかって、誰もが妄想したいじゃないですか?それは僕らも一緒で、それを描いてみたいなとは思ってはいます。まだまだこれから、あの2人もきっとどのご家庭にもある、結婚してからの夫婦生活、ケンカもすることもあるだろうし、そして子供が生まれたりして、家族の形が変わっていくときにどう対処していくか。あの2人を通して、描いてみたい、見てみたいものはたくさんあると思いますので、これから妄想して、考えてみたいなと思います。
逃げるは恥だが役に立つ

逃げるは恥だが役に立つ

彼氏なし、大学院卒だけど内定ゼロ、求職中のみくり(新垣結衣)がひょんなことから会社員・津崎(星野源)と契約結婚をすることになる社会派ラブコメディー。津崎の家事代行として働いていたみくりだが、あるときその職を失いそうになる。困ったみくりは契約結婚を提案。津崎も効率的だとその提案を受け入れる。

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