ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第91回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演男優賞 受賞インタビュー

堺雅人

他人に対するねぎらいで終わるのはすてきだった

最優秀主演男優賞おめでとうございます。受賞のお気持ちをお聞かせください。
素晴らしい共演者に囲まれて、いろいろな刺激を受けながら演じた1年でしたので、共演した皆さまに感謝しております。撮影期間1年2カ月という現場は初めてでしたが、得難い経験をさせていただいたと思います。
昨年12月18日の最終回を迎えてからも、SNSなどで幾度となく話題に上っています。あらためて、最終回をご覧になったときのご感想を教えてください。
最終回はほとんど戦闘シーンで、ロケも多く、自分がどんなお芝居をしているか分からないシーンが多かったので、新鮮な気持ちで拝見しました。
「現在の中間管理職のような立場で共感できるキャラクターになっていた」と言う意見も多かった真田信繁ですが、演じていて楽しかった点や、逆に苦労した点、難しかった点はありますか?
楽しかった点は他の方のお芝居を間近で拝見することができたことです。それから、周りに振り回されるお芝居が多かったのですが、それも含めて楽しめました。苦労した点は特に思い付きません。
「安定感のある演技の中で、コミカルなせりふを違和感なく言える演技力がすごい」という意見もありました。ドラマ内の信繁のせりふで特に印象深いものがありましたら、理由と共に教えてください。
最終回で、信繁が最後まで付き従った佐助に「疲れたであろう」と声を掛け、佐助が「全身が痛とうございます」と答えると、信繁が「だろうな」と返すシーン。他人に対するねぎらいで終わるのが素敵だなと思いました。
〝真田家の家族の絆〟が最後まで視聴者の心を打ったと思います。家族とのシーンで印象に残っている場面がありましたら教えてください。
信濃では、物見台で父と話すシーンですね。信繁は「信濃は日本の真ん中ですから」と言うのですが、父と触れ合いながら信濃を見渡すというところが面白かったです。それから九度山では、信繁が初めて自分の家族に向き合います。大助(浦上晟周)という息子と触れ合って、ここで父と子の関係が一つ深まった。三谷さんは、このシーンがないと(信繁は)大坂城に入れないと考えたんだと思います。
魅力的なキャラクターが多く、これまで光のあたらなかった武将も人気を集めました。堺さんにとって特に印象深い登場人物はどなたでしたか?
大坂時代に共に秀吉(小日向文世)の馬廻りを務めて、その後は敵味方に分かれた平野長泰(近藤芳正)ですね。もっと一緒にいたかったです。
今回、「真田丸」からは堺さんのほか、三谷幸喜さんが脚本賞を受賞しました。撮影期間中お話されたことで思い出深いことを教えてください。
最初に、面白いシーンほど真面目にやってくださいと言われたのですが、その言葉は撮影中、ずっと頭にありました。


さかい・まさと='73年10月14日生まれ、宮崎県出身。O型。舞台やテレビ、映画など出演作多数。最新の主演映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」が12月9日(土)に公開を控える
真田丸

真田丸

堺雅人主演、三谷幸喜脚本で戦国時代最後の名将・真田信繁の生涯を描く。信繁(堺)が生まれた真田家は、信州の小さな領主。周囲の大名たちが繰り広げる戦乱の荒波に翻弄(ほんろう)される一家は、知恵と勇気と努力で、戦国の世を必死に生きる。やがて信繁は、徳川家康(内野聖陽)も恐れる存在へと成長していく。

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