――共演者の方の印象は?
残念ながらアフレコは一人だったのですが、ユナは(重村教授役の)鹿賀(丈史)さんと(エイジ役の)井上(芳雄)さんのシーンが多く、お二人とは舞台での共演も多いので特に緊張することはなかったです。練習用にアスナやキリトの声が入った素材をいただいたので、「いち早く映画を見れた!」と思って興奮しましたね(笑)。キャラクターはアスナが好きで、ビジュアルではシリカちゃんなども好きですし、声優としては沢城みゆきさんが好きなのでシノンも好きです。
――では、憧れている声優さんや目標にしている声優さんはいらっしゃいますか?
今、お名前を挙げさせていただいた沢城さんが好きですね。声優としての強みは、聞いてすぐ「この人だ!」って分かるすごさと、「この声、この人なの!?」っていう意外性の、2つがあると思うんですけど、沢城さんはこの相反するものを持てていると思うので「すごいな」と思います。年齢も私とそんなに変わらないと思うんですけど、峰不二子みたいなキャラクターも演じられていて、唯一無二レベルで好きです。歌を歌われているという部分では、坂本真綾ちゃんも好きですね。曲も好きですし、「レ・ミゼラブル」で共演したこともあります。
――そうなんですね。仲良くされている声優さんからアドバイスをもらったりすることもありますか?
アニメ「俺物語!!」('15年、日本テレビほか)の曲を歌わせていただいた縁で、江口拓也さんとご一緒させていただいたことがあって、声の出演が決まった時にLINEで「相談させて」と連絡したことがあります。私一人でアフレコに入って録ってOKでも、アニメーションになった時に他の声優さんと温度感が違うように聞こえることがあって、「それってプロの声優さんも通ってきた道なの?」と相談したことがあります。最初はやっぱりそうらしくて、どうしたらなくなるか聞いたら、ある日急になくなるらしいんですよ。「最初は好きな声優さんを何で好きかとか、癖とか分析しながらまねしたりする」と聞いたので、私もまねしてみようと思って取り組んでいます。
――これまで舞台などにも出演されていますが、声優として生かされている部分はありますか?
ミュージカルや舞台では、劇場に入ったら最後列にマイクや録音機を置いてマイクチェックの音を録っておくようにしていて、視覚的な部分が奪われていてもちゃんと聞こえるかを確認するんですけど、それが応用できていると思います。劇場によってキャパシティーが違うので、最後列の座席まで全然距離が違っていて、実際に目で見ていただいているとはいえ、キャストが小さくしか見えないと表情までは伝わらないので、伝わらない部分や心境を、耳に飛び込んでくる声色でお芝居を伝えている部分があり、声優として通じている部分じゃないかと思います。実は、自分が表に出るのは苦手で、ずっと声優をやりたいと思っていたんです。養成所では、実技というか実際の収録現場と同じような環境でローテーションしながら学んでいくところだったので、経験がなくて初めて現場に行っても何となく勝手が分かったのは、スクールに通っていたからだと思いますし、勉強する時間があったのは今思えば恵まれていたと思います。
――最後に、思い入れがあるシーンや注目してほしいシーンがあれば教えてください。
試行錯誤したシーンもありますが、困ったというよりは演じていて楽しかったですね。アイドルとして「みんなー!」みたいに呼び掛けたり、投げキスしたりっていうのは、ブリブリに思い切りやらせてもらったので楽しかったです(笑)。自分がアイドルになるのは、自分自身で「えっ?」ってなってしまうと思いますが、キャラクターとしてはどんなにやってもかわいいので、安心してかわい子ぶれるみたいな感じでした。アニメでは、見た目は全然違うものになれて、実際にはできない変身願望が全て満たされる場所で、私にとってそういう意味ではずっとやりたいことだったので、ぜひ見て楽しんでいただきたいです。
2月18日(土)より全国ロードショー
【公式サイト】http://sao-movie.net/
【公式Twitter】@sao_anime