「エール」“華”古川琴音、二階堂ふみと“2歳差”で娘役好演!菅田将暉、小芝風花ら朝ドラ“子供役”は人気俳優の登竜門
主人公の子ども役は登竜門のひとつ
朝ドラヒロインは芸能界の登竜門であって、ヒロインをやると全国区の人気を獲得し、その後も活躍していくことになるが、ヒロインの子供役は朝ドラ後半戦に登場して、全国にお披露目できるチャンス。ここで爪痕を残すことができれば、確実にあとにつながる。
「ごちそうさん」(2013年度後期)のヒロイン役の杏(1986年生まれ)の長男は菅田将暉(1993年生まれ)。野球を愛する熱い青年は好感度が高く、大河ドラマ「おんな城主直虎」でも後半戦、ヒロイン直虎(柴咲コウ)の息子のような存在・井伊直政(ヒロインが後見人となる若武者)を演じた。そして、2022年の大河「鎌倉殿の13人」では義経役と発表されたばかり。
「わろてんか」の成田凌も、この数年、映画やドラマで活躍し、次作「おちょやん」ではヒロインの夫役に昇格した。
前半は、ヒロインと対になる親友やライバル、もしくは、強力な敵になる姑や小姑、大きな影響を与える母親、後半は、子供が、ヒロインの生き方に揺すぶりをかけてくることになり、責任重大だ。
「あさが来た」(2015年度後期)のヒロイン・波瑠(1991年生まれ)の娘役・小芝風花(1997年生まれ)は、仕事一筋の母親に反抗する役割だった。小芝風花はここで、がむしゃらに働く母と違っておっとりとしたお嬢さんという雰囲気を出し、以後、「トクサツガガガ」などで頭角を現していく。
主人公を立たせると、子供はたいてい、母に反抗する役割になってしまうもので、「べっぴんさん」(2016年度後期)のヒロイン・芳根京子(1997年生まれ)の娘役・井頭愛海(2001年生まれ)も仕事ばかりの母に反抗して夜遊びするようになってしまう。反抗的な娘という点で、やな子に見えかねないのだが、そこを愛される役にできるかできないかが勝負のしどころでもある。
「エール」の華はさほど反抗的でなく、母親と仲良し。父・裕一にも愛されているので、穏やかな気持ちで見守ることができる。最終週で華が幸せになることを楽しみにしている。(文=木俣冬)
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