「麒麟がくる」眞島秀和インタビュー!「現場ではいつも、みなさんすごいなぁって思うことの連続なんです」
同世代の役者たちと芝居をするのはものすごく楽しいです
――長谷川さん演じる光秀の印象はいかがですか?
光秀は謎が多い人物と言われていて、今回の作品ではフィクションの部分もかなり多いと思うのですが、とにかくさまざまな人と人とをつなげた人物なんだなって印象があります。フットワークもすごく軽いですよね。長谷川くんが演じていることもあって、飄々としていながら爽やかなイメージになっていると思います。
――また、染谷将太さん演じる織田信長の印象はいかがでしょうか。
非常に魅力的な信長だなと思っています。登場シーンなどをオンエアで見ていても、染谷くんがどういうふうに演じていくのか興味があったので、“こうきたか!”っていう。新鮮さもあるし、説得力もあるし。見ていてすごく楽しいですね。
――脚本は「太平記」(1991年)以来の大河作品となる池端俊策さんです。脚本の印象を教えてください。
これまでのオンエアを見ていて思うのは、望月東庵(堺正章)や駒(門脇麦)、伊呂波太夫(尾野真千子)といった架空の人物の配置のされ方が絶妙だな、と。謎の多い光秀だからこそ、架空の人物を配置することによって光秀の人物像がより際立ってくるような気がして、そのへんが面白いなと思っています。
――今回の大河ドラマの特徴の一つでもある、戦国時代ならではの合戦というより幕府の内側を描いている点についてはいかがですか?
いつの時代も、いわゆる旧体制と言われている人たちと新しく何かを始める人たちは常にぶつかるんだなという印象があります。後者がまさに光秀と藤孝だったりするので、当時の2人はいろんなもどかしさを感じながら動いていたんだろうなって思いながら演じています。
――光秀と藤孝は盟友として知られていますが、これまでの中で特に印象に残っているシーンはありますか?
2人で話すシーンはたくさんあるので、一つには絞れないのですが…。例えば、光秀と藤孝が最初に出会うシーンもそうですし、その後、水飴を持ってお見舞いに行くシーンは、僕がクランクインした日だったこともあって印象に残っています。
――長谷川さんとは現場でどのようなやりとりをされているんですか?
基本的に、芝居に関してのことは監督の指示に任せているので、2人ではそんなに話さないです。本当にたまに、台詞のタイミングはどうする?みたいなことを話すくらいです。
――大河ドラマというと、大御所と呼ばれる方々から若手まで幅広い世代の役者が集まっているのも魅力です。一緒に演じている中で、特に印象に残っている方はどなたですか?
僕から見たら本当にそうそうたる方たちの中でやらせていただいているので、現場ではいつも、みなさんすごいなぁって思うことの連続なんです。その中で、実際に現場でお会いする機会はなかったんですけど、本木(雅弘)さんの斎藤道三はオンエアを見ていてすごいなぁと思いました。
――長谷川さんをはじめとする同世代の方との芝居はいかがですか?
正直、ものすごく楽しいです。長谷川くんとは同い年で、撮影の序盤から2人のシーンも多かったんですけど、途中から滝藤(賢一)くん(足利義昭役)も加わって。新しい義昭像を目指して演じられてるし、滝藤くんって、僕にはあまりないような個性をたくさん持ってらっしゃる方で、本当に素晴らしいなと思って見てます。
――「僕にはあまりない個性」とは……?
何でしょう…分かりやすく言うと、目が大きいとか(笑)、表情がかなり豊かなところですかね。同世代の役者に関しては、みんないろいろ違いがあって面白いなぁと思いながら演じています。
毎週日曜夜8:00-8:45ほか
NHK総合ほかにて放送
ましま・ひでかず=1976年11月13日生まれ、山形県出身。近作に主演ドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」(日本テレビ系)などがある