<麒麟がくる>吉田鋼太郎も納得の“松永久秀”最期に「すばらしい死に際の台本をいただいた」
吉田鋼太郎「非常に納得のいく描かれ方でした」
信長(染谷将太)について、久秀がどのように思っているかを尋ねると吉田は「これは台本にも書かれていますが、久秀は、信長とかつての自分の君主・三好長慶とを比べているんです。リベラルだった長慶こそが真に天下人たる人物で、今の信長は完全に冷静さを欠いている。比叡山を焼き討ちするなんて、さすがに人の道に外れ過ぎているのではないかと。ですが同時に、そんな信長に嫉妬している部分もあるんです。自分は信長のようにはなれない、だったら最後までとことん逆らってやろう。信長に反旗を翻したのは、ある意味、松永の自己主張というか、松永のアイデンティティーだったかもしれません」と明かした。
また、久秀が反旗を翻した理由について尋ねると吉田は「直接の原因は、信長が大和国の守護を筒井順慶に指名したことです。松永はこれまで『大和が好き』とさんざん言ってますから、その大和一国さえも手に入らないなら信長に仕える意味がないと謀反を決意したわけです。とはいえ、久秀は信長の直属の部下ではないのだから、国をもらえる可能性があっただろうか、とも思います。松永の大きすぎる夢ではなかったかという気もします。ちょっと松永さん、それは欲張りすぎなんじゃないの?って。もしかしたら松永自身も、歳を重ねる中で何かを焦っていたのかもしれないですね」と語った。
さらに、放送される第40回について吉田は「松永の最期については、これまで1年半以上演じてきた吉田鋼太郎として、非常に納得のいく描かれ方でした。すばらしい死に際の台本をいただいたので、自分としても思い残すことなく演じることができたと思っています。ぜひ楽しみにしていただきたいです!」とアピールした。
第40回「松永久秀の平蜘蛛(ひらぐも)」
大坂本願寺攻めの最前線から、突如松永久秀(吉田)が逃亡をはかり、織田方に衝撃を与える。伊呂波太夫(尾野)の導きで松永と会い、なぜいま離反するのか問いただす光秀(長谷川)。
筒井順慶(駿河太郎)に大和の守護の座を与える信長(染谷)の、家筋を重んじる態度が許せないという松永は、自分に大和を任せる本願寺側につくと明言する。
毎週日曜夜8:00-8:45ほか
NHK総合ほかにて放送