中村七之助が永山瑛太の演技を絶賛!「緻密に計算してお芝居されている」
色んな意味が出てくるなと思いました
※以下の内容はネタバレを含みます
若冲が完成した「動植綵絵」と「釈迦三尊図」を見せるため、久しぶりに大典に会うシーンでは、若冲の衣装が直前に変更になったという。
七之助は、「最初は暗めの衣装だったんです。でも撮影2日前くらいに変えたいと言われ、衣装を見にいったら真っ白な着物でした。
あー、さすがだなと思いました。衣装さんもこの作品を現場で見ていたからなんでしょうね。
この場面は、若冲が大典に絵を通して『私はあなたのことをこう思っています』と伝える、ある意味告白に近いシーン。
大典さんの衣装が黒いので、若冲が白い着物を着ることによって結婚式のようにも見えるんです。
また、若冲さんは実際、この『動植綵絵』をもって絵師を退こうとしたそうなんです。
そういった意味では絵師としての死に装束なのかもしれない。
だからこの白い衣装は色んな意味が出てくるなと思いました」とエピソードを明かした。
エンターテインメントとしてドキドキする芝居を
七之助のことを「人としての器の大きさや安定感で、僕がアイデアを出したり、思い切った芝居をしても絶対に七之助さんは受け止めてくれるという安心感もありました」と語った永山。
具体的なエピソードを問われると、「若冲との出会いで、『この人を絶対に掴んで離したくない、この人を世に送り出したい』という気持ちを表すところがあるんです。
それは静かにせりふを言ってもいいし、肉体が動いていってもいいなと思ったのですが、この二人は性別の垣根を越えて互いに分かり合えるような存在。
だから、視聴者の方から『BLなんじゃないか?』という視点で見ていただいても面白いと思い、台本には『強く手を握る』としか書いてありませんでしたが、あえてものすごく顔を近づけてみたり…。
その時代に実際そうしたかは分かりませんが、エンターテインメントとして、見ている人がドキドキするような芝居のプランはチャレンジしていきました」とのこと。
これに対し七之助は、「決して滑稽なシーンではないので、大典はふざけておらず真剣。
でも視聴者の方にはそう見えても面白いかなという、大典さんを演じながらも俯瞰で視聴者の方のことも考え、緻密に計算してお芝居されているなと感じました」と永山の芝居を絶賛していた。
1月16日(土) 夜9:00-10:30
NHK BSプレミアムにて放送
作・演出=源孝志(「京都人の密かな愉しみ」「スローな武士にしてくれ」)
音楽=阿部海太郎
出演=中村七之助、永山瑛太 / 中川大志、大東駿介、門脇麦 / 渡辺大、市川猿弥、木村祐一、加藤虎ノ介 / 永島敏行、石橋蓮司ほか