2018年には、小池氏が「宝塚歌劇入団前に夢見た『ポーの一族』のミュージカル化。偶然萩尾望都先生にお会いした時に上演許可を求めてから33年後にやっと実現させました」というほどの思い入れを持つ作品「ポーの一族」の主演エドガー・ポーツネル役も、明日海にゆだねられた。小池氏は当時について「明日海りおのエドガーは、萩尾先生に『待った甲斐があった』と言わしむる『極上の美、永遠の命』を体現してくれました」と振り返っている。
小池修一郎氏、明日海りおのエドガーを絶賛!
現在東京国際フォーラムでは、その小池氏演出「ポーの一族」を宝塚退団後の明日海主演で再演中。千葉雄大、涼風真世らとともに宝塚版とはまた違う「ポーの一族」の世界を構築している。
「(宝塚での初演) 以来、明日海エドガーの復活は、私と萩尾先生共通の願いとなり、そして明日海自身もそう願ってくれていることが判りました。もう宝塚の華麗な虚構へは戻れません。男女のキャストによる、リアルな世界で明日海エドガーはどう息づくのか?何より本人がためらいなく挑戦を受け入れてくれました」新たな挑戦のパートナーとして明日海を指名した小池氏のコメントからも、彼女への熱い信頼が伺える。
歌唱力にも定評のある明日海は2020年、ディズニーアニメーションの実写映画版「ムーラン」(ディズニープラスにて独占配信中)で主人公ムーランの日本語版声優も担当した。
この「ムーラン」が明日海にとって退団後初の大仕事。声優も初めての挑戦で、公開記念オンライン・パーティでは「収録の際は、セリフの長さの目安を教えていただき残り秒数の表示を見ながら演じたので、監督さんやスタッフのみなさんは和やかな方ばかりだったのですが、その数字に焦ってしまい、慣れるまでやはり大変でした」とチャーミングにコメント。圧倒的人気を誇りながらも“近所のお姉さん”的な気さくさを失わないのも明日海の魅力の一つだ。
宝塚歌劇団での17年間で記憶にも記録にも残る活躍を見せ、退団後も舞台に、映画に、そしてドラマにと活躍の場を広げる明日海りお。9月11日放送の第49回では、あらためて「鶴亀家庭劇」の一員に復帰したルリ子が再び舞台に立つ。そして「青のSP」では、嶋田(藤原竜也)が少しずつ香里の死の真相に迫っていく。宝塚出身の新たな人気女優・明日海りおのこれからに注目だ。