神野は「良い意味で人間関係をかき乱していく」
――撮影に入る前に今回も大変なことがあるかもしれないとおっしゃっていましたが、実際にありましたか?
そりゃあもう(笑)。私の出身でもある茨城はレンコン畑が結構あるんですけど、バラエティーでも多くの方が足を取られて倒れる姿を見ていたので、覚悟はしていました。上手でなくていい役回りだったので自然と慣れていきましたが、平岡(祐太)君をはじめ農家の役の人たちは事前に練習されたりして大変だったと思います。
あと、スタッフの皆さんも機材を持って畑の中に入るのが大変そうでした。
――農林水産省としての立場から見て、家を継ぐか継がないかで悩む男性の姿や、男性との将来に悩む恋人の姿から、二人の心の揺れや選択をどんなふうに感じていましたか?
やっぱり好きな人には自分の仕事を理解してほしいし、好きな人の仕事だから理解したい気持ちもあると思うので、どういう選択をするのかそれぞれだなと思いながら見ていました。
ただ、神野の役割としては責任を感じて言えないことを平気で言えてしまうタイプの人なので、それが良い意味で人間関係をかき乱していくんですよね(笑)。知り合ったらほっとけない真っすぐな人だと思いながら、見守っていました。
――映画の中でも取り上げている、農業をする女性たちの姿はどのように映りましたか?
私も興味があってシソやバジルに挑戦したことがあったんですけど、興味がある方々が集まって試行錯誤しながら農業をするのはきっと楽しいし、女性ならではの視点もあるので、これから先、女性も楽しめるお仕事の一つになっていくんじゃないかなと思っています。
――最後にメッセージをお願いします。
映画を見て金沢に行きたい、レンコンを食べてみたいと思ってもらえたら、ご協力いただいた金沢の方々に恩返しができるかなと思っています。人間関係もきちんと描かれていて、見どころの一つになっていますので、楽しんでいただけたらと思います。
文・撮影(インタビュー)=永田正雄
3月26日(金)より石川県先行公開、4月2日(金)よりユナイテッド・シネマ豊洲ほか全国で順次公開
出演:栗山千明、平岡祐太、大久保麻梨子、木村祐一(特別出演)、永島敏行、綿引勝彦
吉野由志子、柴やすよ、駒木根隆介、小久保寿人、平山祐介
監督:井上昌典
脚本:森脇京子
配給:ニチホランド
公式サイト:https://tanemaku-tabibito.jp/
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◆インタビュークレジット
スタイリスト:ume
ヘアメーク:奥原清一