報告会イベント前、キャスト陣は晩年の北斎が通ったと言われ、86歳の時に大絵馬に描いた晩年期最大級の肉筆画「須佐之男命厄神退治之図」を奉納したことでも知られる墨田区にある牛嶋神社で大ヒット祈願を実施。
牛嶋神社には復元された「須佐之男命厄神退治之図」が飾られているが、北斎の絵を見た感想を聞かれた柳楽は「北斎の絵には、悪いものを跳ね返して、しっかり断ち切る力がある気がして。今、大変な状況ですが、この映画が悪いものを跳ね返していけたらいいなと感じました」と爽やかな笑み。
田中は「86歳の時に描いたというのを今知って驚いています」と言い、「早速、ネットで調べて元の色のついた絵を拝見したのですが、『須佐之男~』はすごいですね」と感極まっていた。
劇中では「絵で世界を変えられる」というセリフが出てくるが、「映画で世界を変えられるか?」と問われると、柳楽は「変えられると思います」と力強く明かし、「今までアートや映画など表現するモノを通して、(僕は)勇気をもらっていて。1人1人のモチベーションを変えていく力があると思う」と持論を。
田中も「力は絶対あると思います。その力がどう受け止められるか次第だと思います。少なくとも人の心に伝わることは確かです」と、一言一言を大事にしながら語った。
さらに劇中では、北斎がどんな困難な状況の中でも「こんな日だからこそ描く」と言い放ち、ただ真っすぐに描き続けていることにちなみ、「こんな日だからこそ、やり遂げたいことを教えてください」という質問も。
柳楽は「僕はやっぱり映画大好きだし、銀幕スターが大好きで。映画の持っているパワーをすごく信じているし、憧れています。だから、映画を映画館で見たいです」と回答。
また「時代がどうこうというより、信じていく力がすごく大事だと思う。僕は日本映画が大好きですから、その気持ちだけは今日に限らず、ずっと持っていたい」と、映画への熱い思いを明かしていた。
◆取材・文・撮影=TAKAMI
5月28日(金)全国ロードショー
配給:S・D・P
(C)2020 HOKUSAI MOVIE