吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第16回「恩人暗殺」が5月30日に放送された。篤太夫(吉沢)の恩人でもあり、慶喜(草なぎ剛)にも頼りにされていた重要人物の退場に、視聴者からもショックの声が続出した。(以下、ネタバレがあります)
栄一(吉沢亮)は正式に一橋家家臣に取り立てられ、「渋沢篤太夫」の名を賜った。取り立てたのは、慶喜の側近・平岡円四郎(堤真一)だ。
第16回ではその平岡が、攘夷を訴える者たちの刃に倒れた。部下の川村(波岡一喜)が離れた隙に斬りかかられ、抵抗もできなかった平岡。斬られたあと一度は立ち上がり「嘘だろ、冗談じゃねえぞ…まだ死ねるか。まだ、見てぇもんが山ほど…」と抗いながらも、やがて気力尽きて倒れ込んだ。そして最後は愛妻・やす(木村佳乃)の名を呼び、息を引き取った。
最期まで慶喜を案じ、そしてやすへの思いを抱えて旅立った円四郎。一報を聞いた慶喜は、すでに遺体となった円四郎のもとに駆けつけ、「円四郎よ、尽未来際と、申したではないか…」と声を上げて泣いた。
“尽未来際(じんみらいさい)とは、未来永劫を意味する仏教用語。賊の刃に倒れる以前、円四郎は慶喜に「殿の作られる新しい世を、某(それがし)は心待ちにしているのでございます」「この平岡円四郎が、尽未来際どこまでもお共つかまつります」と約束していたのだった。