7月17日、YouTubeにてライブ配信された劇団☆新感線「狐晴明九尾狩」製作発表に、中村倫也、吉岡里帆、向井理、脚本の中島かずき、演出のいのうえひでのりが出席した。
劇団☆新幹線41周年となる今秋は、生田斗真主演の2020年劇団☆新感線39(サンキュー)興行・春公演 いのうえ歌舞伎「偽義経冥界歌」以来、約1年半ぶりに王道の“いのうえ歌舞伎”を上演。「狐の子」を名乗る陰陽師・晴明(中村)と、陰陽師に化けた九尾の狐(向井)との手練手管の頭脳戦を、総勢38人のキャストで描く、王道にして正統な“いのうえ歌舞伎”となる。
主人公・宮廷陰陽師の安倍晴明を演じる中村は、劇団☆新幹線の参加は二度目だが、いのうえ歌舞伎は初めて。2、3年前から話を聞いていたそうで、「共演者が決まった時に、『これでやるんだな』とようやく実感しました」と爽やかな笑み。
昨日、キャスト陣にて初の本読みが行われたが、「バランスのいいカンパニーになるんじゃないかなと予感がしています。本読みはすごく楽しくて。いろんな妖怪が出てきてうれしかったですし、すごく楽しいものになるはず。古くからの新幹線ファンのお客さんも楽しんでいただける内容になると思います」と期待を寄せた。
九尾の妖狐に体を乗っ取られる賀茂利風を演じる向井も、劇団☆新幹線作品への出演は二度目。向井は「オファーの話を聞いて、二度目は一度目で嫌われていたら呼ばれないので、よかったなと思いが強くて。何も決まっていない中で快諾しましたが、想像以上に大変そうなのでちょっと後悔しています」とこぼして笑いを誘いつつも、「以前は本当に鍛えられました。経験したことのないお芝居やエンターテインメントをやらせていただいたので、とても勉強になりましたし、気付きもたくさんあって。大変でしたけど、エンターテインメントの力をすごいなと感じました」と当時を回顧。
今回はすでに膨大な量のせりふに溺れそうになったとも言い、「かずきさんに『向井さんが全部やってね』って言われて」と苦笑いしつつも、「大変な舞台になると思いますが、僕の小さな経験上、役者が苦労している作品こそ、観ている人が楽しんでもらえるもの。その苦労を、観てくださる皆さんに昇華していただくべく、これから2カ月間、稽古に励み、こんな時代だからこそ楽しんでもらえる作品にしたい」と誓っていた。