シンガーソングライターの草野華余子の1stバンドワンマンライブが7月21日に東京・渋谷で開催された。作曲家としてはアニメ「鬼滅の刃」の主題歌であるLiSA「紅蓮華」をはじめ、アニソン界で存在感を示すほか、「今夜くらべてみました」「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)に出演するなど活躍の場を広げている。2021年は全クールでOP・EDを担当する躍進を見せる草野だが、作曲家とアーティスト活動の両立や今日に至るまでの苦労、音楽への想いなどライブ直後に本人に話を聞いた。
コロナ禍で延期、ライブ開催は「ファンとの約束を果たしにきた」
「愛されたかったあの日の僕らへ」と題した1stバンドワンマンライブは本来、昨年開催予定だったものが、コロナ禍の対応で1年延期となり、7月21日に実施されることとなった。MCでは、「約束を果たしにきました」とファンとのつながりを大事にするメッセージとともに、全15曲を披露。草野の代名詞ともいえるロックナンバーとバラードを織り交ぜた
パフォーマンスに、ゲスト出演した盟友のシンガーソングライター・ヒグチアイも「命溢れるライブ」と表現した。途中、「音楽を辞めようと思うこともあった」「人生の目標は変わってもいいんだ」というMCも飛び出し、草野の生きざまをぶつけたエモーショナルなライブとなった。
――まずはライブを終えての気持ちと、「1年前の約束を果たしにきた」という思いを聞かせてください。
去年の7月にやるはずだったのが2回の緊急事態宣言、そして延長もあり、今日になってしまいました。その時のチケットをお守りのように待ってくれていたファンのみんなとの約束を果たしたいという気持ちで開催しました。これをやらないと次の段階に踏み出すことができない、なかったことにして次に進むことができなかった。このメンバーでこのステージでこの約束を果たすということを大事にしたかったんです。
これまでは年間で50本くらいライブをする生活を続けてきました。自分ですべて準備してチケットもさばいて。コロナ禍でライブができなくなってしまいましたが、「紅蓮華」をきっかけにわたしのクリエイティブについて知って下さった方々からの発注をたくさんいただき、ライブが無くともとても忙しい1年間でした。久々のライブは、新しく所属した事務所のたくさんのスタッフの方に支えられ、今までのライブ活動より集中力を維持できたように思います。