清原果耶がヒロインを務める連続テレビ小説「おかえりモネ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。10月19日放送の第112回では、亮(永瀬廉)の父・新次(浅野忠信)が自分の一番大切な部分に“決着”をつける場面が描かれた。演じる浅野忠信の、静かだが熱のこもった演技に感動の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)
第23週「大人たちの決着」(10/18-10/22)では、家業を継ぐことを考える耕治(内野聖陽)と、家族の問題にまだ決着をつけられていない新次、親世代2人が人生の迷いに答えを出すまでが描かれている。
112回では、新次が耕治を訪ねてきた。「金のことで相談がある」という新次。それは、震災後行方不明のままの美波(坂井真紀)の死亡届を出す、というものだった。
届を出せば、見舞い金や保険金が受け取れる。それを船購入資金のため亮に渡してやりたい、という。「いい使い道だ。お母さんも喜ぶ」と話す新次。だが届を出すことは、美波の死を決定づけることになる。耕治は「お前の気持ちはどうなんだ」と新次に問いかけた。
すると新次は、素直な思いを語り始めた。
亮の乗った船が嵐に巻き込まれ危険な状態になった時のこと。「美波に祈ってたんだよ。亮連れてかねぇでくれって」「お前があのまま“向こう”に…そしたら美波も寂しくないとか、よぎんのよ」「そしたらな、俺、気づいたんだよ。美波が“向こう”にいるって、そう思ってるから、美波に祈ってたんだよ」
自分の中ではすでに、答えが出ていた。嵐の夜にそのことに気がづいたという新次を、亮はただ、黙って見つめていた――。