食事シーンは「共生」の図
本作でメインの日本人キャストは池松と、兄役のオダギリジョー、息子役の佐藤凌の3人。オダギリとは過去に共演したことはあるものの、がっつり組んで演じるのは初めてで、「僕からするとすごく恐れ多いことなんですが、オダギリさんとの共通の知り合いから、“オダギリさんの考え方と池松の考え方は近しいものがある”と常々言われてきたので、いつか出会うだろうと思っていました。今回は年齢差のある兄弟役でしたが、僕自身、この兄弟をものすごく気に入っています」とうれしそう。
また、本作で、その場の雰囲気を表すのにたびたび登場する食事の場面。特にラストシーンで、ソウルに戻った学を除く5人が何となく家族のように食事をしている姿は印象的だ。
池松も、「あそこは絶対に成功させなければいけないシーンでした。自分が想定していたよりも効果的になっていて、家族という言葉以上の何かを物語っていると思いました。人間が生きる上で重要な食べるという行為を、もっと言うと文化というものが直接的に反映される食卓のシーンをふんだんに作品の中に取り入れたことはとても効果的だったと思います。新しいものを求めている方、そして優しい社会になってほしいと奮闘されている方々にぜひ観てもらいたいです」と作品をアピールした。