ハロプロ研修生の「演劇女子部」公演が開幕 お嬢様学校を舞台に“過去”“現在”“未来”を描く
ハロプロ研修生が出演する演劇女子部「図書館物語~3つのブックマーク〜」公演が、東京・池袋シアターグリーン BIG TREE THEATERにて11月11日に開幕した。
同作はハロプロ研修生が挑む全3話構成のオムニバス劇で、ミッション系お嬢様学校「山之倉女学院」の古い図書館を舞台に、年代が異なる3つの物語が展開。<#1 Past><#2 Now><#3 Future>と題された各話はそれぞれに完結しており、1回の公演で上演されるのはいずれか2つ。公演によってどの話がオープニングとエンディングを飾るかは異なっている。
<#1 Past>は昭和初期の1934年を舞台にした、時代ものを彷彿とさせるパート。学校の新聞部を復活させようとする女学生・宮沢文子(米村姫良々)が、同志の梶井晶子(窪田七海)、夢野綾子(村越彩菜)と共に起こしたとある事件を描く。
戦前という時代背景も交えつつ、文子たちが向き合うのはどんな状況下に生きていても自分のやりたいこと、夢を諦めないという普遍的なテーマ。また、生徒会会長として登場する夏目薫(小野田華凜)の思惑と葛藤ぶりが物語を引き締め、より見応えのある作品になっている。
<#2 Now>の舞台は2021年。推理ものをベースにしたエンターテインメント色が強いパートで、学校の名探偵・綾辻深月(北原もも)とその助手・東野りさ(平山遊季)がある依頼に挑む。
深月の理路整然かつ天然なキャラと一見どんくさいキャラに見えるりさがコミカルな掛け合いを見せ、2人の推理に巻き込まれる伊坂しをん(吉田姫杷)のボーイッシュさや村上詠美(石山咲良)の友達思いな凛とした姿がアクセントを加える。
<#3 Future>は、同じ場所ながら設定は2111年というSF色の強いパートに。幼なじみのコナン(石栗奏美)とアガサ(橋田歩果)がある理由から時間を渡り、朝井夏生(斉藤円香)、三島佐和子(松原ユリヤ)という2人の人物に働きかけていく。
コナンは「図書館物語」唯一の青年役だが、その自由闊達な喜怒哀楽ぶりは石栗の生き生きとしたステージワークにピタリ。物語が進むにつれ、アガサと夏生のガラリとした変化するなど、最後まで目が離せない展開が繰り広げられる。
また、どの物語にも他の物語に関わる伏線が張られていたり、演技だけでなく、投票で選ばれたハロプロの名曲を今回ならではの組み合わせと演出で披露するライブパートも用意されていたりという演出も、作品をより魅力的なものにしている。
演劇女子部「図書館物語~3つのブックマーク〜」公演は11月21日(日)までの上演。ストリーミング配信も決定しており、こちらは11月28日(日)から順次配信がスタートし、アーカイブ視聴も可能となっている。