草なぎ剛「若かったら演じてみたかった」
――「青天を衝け」をご覧になって、どのような印象を持たれましたか?また、演じてみたいと思った登場人物はいらっしゃいますか?
「青天を衝け」では、遠い昔の江戸時代や明治時代の話でも、今の人と変わらないんだなと、親近感を感じることができるところが魅力だと思います。
あとは、平九郎(岡田健史)がかっこよかったです。若かったら演じてみたかったですね。これまであまり描かれてこなかった人物でもありますし、驚きもしましたし、忠義を尽くして、最期のシーンとかは岡田くんかっこいいな、と思いました。でも、やっぱり慶喜が一番かっこいいです!(笑)
――クランクアップされて、改めていかがでしょうか。
1年やり切って、終わったらほっとして次に進むのかな?と思っていたのですが、慶喜のミステリアスな余韻と言いますか、2~3日はさみしいなとじわじわと思いましたね。
慶喜を演じたことは、集中を切らさずお芝居をできたなという、大きな自信になりましたし、久しぶりのドラマだったので、人生のターニングポイントになったのではないかなと思います。
――草なぎさんにとって慶喜はどのような存在でしょうか。
優しい方だなと思います。
最初はつかみどころがなくて…最後までそうなのですが(笑)、ミステリアスで、どこかさみし気で、儚く、でも男らしく、そのような印象をもちました。
――これからの慶喜の見どころはいかがでしょうか?
慶喜が将軍を退いてからのことを描くことが珍しいと思うのですが、栄一が慶喜を慕って会いに来てくれるんですよね。一線を退いてからの2人の友情が、男の哀愁というか、枯れていく感じで…。だけど、慶喜にとって栄一と過ごした日々は輝かしいもので…。
なんかそういう役は僕自身これまでやったことなかったので、枯れていく哀愁の中に、栄一との輝きを僕は感じたので、そんなところが見どころかな?と思っています。