映画やスポーツのように、謎解きを日本の文化にしたい
――謎解きの日本一を決めるという今大会を、今後どうしていきたいか、お2人が大会に抱く思いや野望を教えてください。
今田:この番組から、次の松丸くんのような謎解き界のスターが生まれて、そこからテレビタレントとして売れていくみたいな人が出てきたら大会自体が盛り上がると思います。例えば最年少で優勝する子とかが出てきたらすごいやろな~。
「M-1」も今では芸人が人生を変えたくて命がけでチャレンジしてるので、この番組も10年くらい続いて、家の中で謎解きばかりやっていた子が、パーンと違う世界に開けたりとか、何か一つ得意なものを持ってる人を引っ張り上げて人生を変えられるような番組にすることが目指すところです。
謎解きって世界中に結構あるので、日本が謎解きのナンバーワンという位置になっていくと、今度は番組のフォーマットをまねされて、メキシコの僕と松丸くんみたいな人が海外版の謎解き番組をやったりすることもあるかも(笑)。今はそういう時代なので、日本発で広がっていってほしいなと思います。
松丸:本当にその通りです。謎解きってブームにはなってるんですけど、文化になるまでにはまだ成長できてないんですよね。悲しいことに、「謎解きをやってる」って言うと、「何で謎解いてるの?何かもらえるの?」とか言われることもあって、「そういうことじゃないんだよな…」って思うんです。
例えば、バスケをやっている少年に、「何でバスケやってるの?」って聞かないじゃないですか。それは、バスケには大会があって、練習した先に目指すものがあるんですよね。謎解きにはそれがまだない。だったら作ればいいじゃんというところが最初の狙いです。
なので、謎解きの大会ができることで、謎解きでしのぎを削って青春を謳歌する人たちが出てきて、部活やサークルができて…そうなって初めて文化になる。下の世代も育って行って、2022年、2023年とどんどんバトンが受け継がれていくと、映画とかスポーツと同じくらいのところに謎解きがやってくる。そうすれば、新しいクリエイターとかがいっぱい出てきて、まぁいずれ僕はいらなくなるのかなぁ(笑)。でも、そうなったらうれしいんです。「eスポーツ」が流行ったことで、ゲームを夢見る子どもたちが増えてきましたしね。
今田:それそれ!ゲームがこうなるなんて誰も想像してなかったですよね!
松丸:そうなんですよ!若い世代の子たちに謎解きに夢を持ってほしいし、ひらめきの「eスポーツ」みたいに、謎解きを日本の文化にしたいですね。