<ドラマアカデミー賞>吉高由里子が主演女優賞!『「最愛」という作品に名前を刻めて良かった』
謎解きも盛り上がった「最愛」…圧巻の演技力を披露
第110回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞では、「最愛」(TBS系)の吉高由里子が3度目の主演女優賞を受賞した。殺人事件の容疑者となる実業家・真田梨央役で、大輝(松下洸平)らと過ごした高校時代の無邪気な様子や、大人の女性になってからのミステリアスさ、涙を見せる場面など、圧巻の演技力が話題を呼んだ。
結末の分からないオリジナルのサスペンスドラマということから、視聴者の間では謎解きも盛り上がったが、吉高も「放送中は視聴者の方々や友人知人からの反響がとても大きく、皆さまに愛される作品に出合えたという恵まれた瞬間をかみ締めていました」と放送中からその声は届いていた様子。「素晴らしいキャスト、スタッフの皆さまと一緒に『最愛』という作品に名前を刻めて良かったなと思います」と喜びを語った。
撮影については「大人になってからは、梨央の周りで次々と事件が起こっていくので、主人公として引っ張っていくというより、むしろ受ける芝居が多かったですね。相手役の方の芝居に涙を引き出されたこともありました」と明かし、「泣くシーンは毎回のようにあって、『トレーニングかな?』と思ったこともありましたが、梨央は大輝(松下)や加瀬(井浦新)に支えられ守られている役で、幸せでした」と振り返った。
松下洸平、井浦新との共演を振り返る!
松下、井浦といった共演者の芝居にも大きな注目が集まった今作。松下については「心をオープンにして、新鮮な反応をしてくれるので、現場でやりとりをするのが楽しみでした。クランクアップのときには二人で『終わってしまうのは寂しいね』と話しました」と現場での様子を語る。
また、井浦とは2008年の映画「蛇にピアス」でも共演。「私のデビュー直後のとがっていた恥ずかしい時代を知っている人。それだけに社長と弁護士という立場を演じていると照れてしまったけれど、その距離感が、長い付き合いである梨央と加瀬の関係にも反映できたかなと思います」と明かした。
最後は改めて作品について語り、「『最愛』は原作のないオリジナル作品なので、ゼロから始めてドラマとして完成させることは、こんなに大変なんだと思い知った作品でもあります。その制作過程を学ばせてもらいました。自分の中に大きく染み付く作品ですし、今後、懐かしさといとおしさがどんどん膨らんでいきそうです」。吉高にとっても“最愛”の作品の一つになったようだ。
(取材・文=小田慶子)