“火10らしさ”を求めない…実力派キャストへの期待
――主人公・花枝を演じる清原果耶さんをキャスティングした理由を教えてください。
武田梓プロデューサー(以下、武田P):元々、若い女の子が主演の恋愛ドラマをやりたいと考えていました。お芝居が上手な清原さんであれば、従来の“火10らしい”ラブコメの流れをいい意味で裏切ってくれそうだなと思ったんです。
脚本は岡田さんが担当するということは決まっていたので、しっかりと説得力のあるストーリーで清原さんを主演に据えることでいいものができるんじゃないかなと思いキャスティングしました。
――では、芦田役・間宮祥太朗さんをキャスティングした理由をお聞かせください。
武田P:間宮さんは清原さんの相手役ということもあり、お芝居の実力が確かな人でないといけないなと思っていました。
そして、今回演じていただいている芦田という役が難しいキャラクターでして。リアルな人物像と、エンターテインメントとしての“キャラクター”の両方を演じられる方じゃないといけないなと考え、どちらもできる印象があった間宮さんに芦田役をお願いしました。
――最後に慎吾役・菊池風磨さんをキャスティング理由した教えてください。
武田P:慎吾は台本が固まった段階でキャスティングを始めたので、単純に慎吾という役がハマりそうな人だったというのが一番の理由です。
岡田さんの台本には、すでに“オレンジの髪色”と書かれていましたし、とにかくいい奴で、主人公に片思いをしていて、その思いを隠さずにどんどん言っていくキャラクターということも決まっていました。
シンプルにハマりそうだと思いキャスティングしたのですが、本当にハマり役だなと思いながら現場で見ています(笑)。
自由な慎吾を生み出した、菊池風磨の“対応力”
――SNS上では「慎吾のはずなのに“菊池風磨”が見え隠れしている」などという声も上がっています。
武田P:そうですね、期待通りというか期待以上というか(笑)。まるで台本から飛び出してきたような方だなと思っております。
――菊池さんのアドリブらしきせりふや歌が話題ですが、どのようにして生まれているのでしょうか?
武田P:菊池さんはクランクインの日から監督に「アドリブで歌いながら掃除してくれない?」と声を掛けられていたりと、自由なシーンが続いていて。なので、初日から慎吾というキャラクターが出来上がったなという感覚がありました。
台本には“上機嫌で掃除する”とだけ書かれていたので、“歌いながら”とは指示されていなかったのですが、現場で生まれた慎吾のキャラクターがすごくよかったので、5、6話から台本に“キャバクラの歌を慎吾が歌う”と書かれるようになり、菊池さんが現場で歌を自由に作るという方向に変わっていきました。